Transactional Analysis News 226

index No.23
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Transactional Analysis News 
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○○■○■○■○ ●交流分析メールマガジン 第226号     2014/09/27 
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○○■○■○■○ http://www.iryo.co.jp/ta-net       1,899部に発行 
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 みなさま、こんにちは。 

  お彼岸はいかがお過ごしでしたか? 久しぶりに家族や親族と会う機会があっ
 方もおいでではないでしょうか。
 故人を偲びながら、その人との関係・コミュニケーションの思い出などを懐
 かしく思い出す機会であったかもしれませんね。
 私にとっては、様々な人達との関わりが「今の私」を作ってきたなぁと振り
 返る時期でした。

 今回ご案内する講座も「今の自分」をふり返ることに役立つ内容です。
  
                               (森山貴代) 
 
■CONTENTS■────────────────────────── 


【1】セミナー情報: 
    
  (1)「アタッチメント理論を交流分析に取り込む
      〜母子関係に問題を抱えるクライアントにどう関わるか?〜」  

  (2)「倉成央先生の再決断ワークショップ
      〜ご自身が変わらないと思っている問題こそお持ちください〜」
 
【2】お知らせ:

      動画で学ぶ交流分析「杉田塾」、秋の入塾キャンペーンまもなく終了!
     


【3】コラム:「アタッチメント(愛着)と交流分析」
  


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 セミナー情報(1)「アタッチメント理論を交流分析に取り込む
        〜母子関係に問題を抱えるクライアントにどう関わるか?〜」  
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  講師の矢野裕一先生のカウンセリングルームでは、ここ10年ほど、いわゆる
 アラフォー世代の女性で母子関係に問題を抱えるクライアントの割合が非常
 に増加しているそうです。

 その時に手にされた愛着理論を唱えた精神分析学者ボウルビィの著書「母子
 関係入門」をきっかけに、愛着(アタッチメント)理論を交流分析に取り込
 んだセッションを行ってこられました。

 このセミナーでは、先生の事例を元にしながらアタッチメント理論をどうTA
 に取り込んでいけばクライアント理解に結びつくかを、先生と一緒に検討し
 ていきます。



   講 師:矢野裕一
       (O.H.I.フリースペースゆう代表、産業カウンセラー) 
       
   日 時:2014年11月2日(日)10:00〜16:30

   会 場:品川区総合区民会館きゅりあん第1特別講習室(東京都品川区)
   
   参加費:ホームページにて申込受付 1名21,600円(資料代・消費税込)
        一般(電話・FAX・郵送申込)1名23,760円(資料代・消費税込)

       「心のスペシャリストの秘訣」スペシャリスト(有料)会員、
      及びメンタルヘルス協会会員 1名19,440円(資料代・消費税込)

       【いずれも予約前納制】


               
   詳 細: http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S2085-A1.html


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  内容:
   ●講義編 
    ・脚本(禁止令)に別れを告げよう 
    ・アタッチメントの理論から脚本(禁止令)の成り立ちを考える 
    ・自分の脚本に気付き、今の自分に合った脚本を作っていく過程に
     セラピストはどう関わるのか? 

   ●実践・実習編 
    ・面接事例(ケーススタディー)の解説 
    ・カウンセリングデモンストレーション 
    ・カウンセリングデモ振り返りと解説 

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 



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 セミナー情報(2)「倉成央先生の再決断ワークショップ
       〜ご自身が変わらないと思っている問題こそお持ちください〜」
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 私達は小さい頃からの性格や問題について、「一生変わらないのでは?」と
 諦めてしまうことがあります。

 でも、実はその多くのことを変える力が私達にはあり、変わる方法があるこ
 とも、あまり知られていません。

 その様な問題の1つを、20〜30分で解決するのが再決断療法です。

 人には変わる力があって、自分にも変わる力があるということを感じ取って
 いただけるワークショップにしたいと思います。
                          (講師:倉成 央)
  

 ※個人ワークは、希望される方のみです。一切強制はいたしません。
  ワークを希望されない方も大勢参加されています。 


   講 師:倉成 央
       (博士[学術]、臨床心理士)
       (株式会社メンタルサポート研究所 代表)
          
   日 時:2014年11月9日(日) 10:00〜16:30

   会 場:品川区総合区民会館 きゅりあん 5F 第3講習室(東京都品川区)
   
   参加費:ホームページにて申込受付 1名21,600円(資料代・消費税込)
        一般(電話・FAX・郵送申込)1名23,760円(資料代・消費税込)

       「心のスペシャリストの秘訣」スペシャリスト(有料)会員、
      及びメンタルヘルス協会会員 1名19,440円(資料代・消費税込)


               
   詳 細:  http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S2087-A1.html   


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  内容:
   ワークを希望される方には、その方のテーマに基づいて、
   順次個人ワークを行ないます。 
   その後、フィードバックやディスカッションの時間を取り、
   グループ全体の学習を深めます。 

   ※個人ワークは、希望される方のみです。一切強制はいた
    しません。
    ワークを希望されない方も大勢参加されています。 

   ※個人ワーク希望者が多数の場合、受けられないこともあ
    ります。 

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 



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 お知らせ
      動画で学ぶ交流分析「杉田塾」、秋の入塾キャンペーンまもなく終了!
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 「納得いくまで何度でも見られる」と好評で、今年で5年目、ご利用人数の
  べ 600名を超える「動画で学ぶ統合的交流分析療法 『杉田塾』」では、
  ただいま、秋の入塾キャンペーンを実施中です。

 今ならキャンペーン特典の

  1.杉田先生の単独インタビュー音声(約1時間)
 
  に加え、

  2.通常特典 DVD『いじめの理解とその対応』(3枚組約 220分)

 つきで……

 年会費:28,080円(税込)
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【キャンペーンお申し込み期間】2014年9月30日(火)までとなっています。

 詳細は http://www.iryo.co.jp/q3022.html

 
 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 



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 コラム:「アタッチメント(愛着)と交流分析」

   ★交流分析やコミュニケーションについて、ともに学びあいませんか?★ 
      ご意見・ご感想は… 森山貴代 moriyama@iryo.co.jp 
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  今号のメールマガジンでは、奇しくもアタッチメント(愛着)に関する情報
  が重なりました。

  一つは、矢野裕一先生のセミナー、
 「アタッチメント理論を交流分析に取り込む  
   〜母子関係に問題を抱えるクライアントにどう関わるか?〜」

  もう一つは、杉田峰康先生の動画で学ぶ「杉田塾」です。

  杉田塾の動画コンテンツの中にも「交流分析」における「アタッチメント
  (愛着)の重要性を杉田先生が説かれている回があります。
  ( http://www.iryo.co.jp/q3022.html )

  第8回にはタイトルに「アタッチメント」と明確にそのキーワードが表記さ
  れていますが、乳幼児期における自己の発達(自我の発達の前段階)理解す
  るにあたりと「アタッチメント」は切り離せないものとなっています。

  杉田先生はそれを「甘え」という日本にはなじみのある言葉で解説の様々な
  場面でお話して下さいます。

  「アタッチメント」はまた「情動調律」とも関連性があると言われています。

  「情動調律」すなわち、(特に)乳幼児期における養育者の、乳幼児の情緒
  を汲み取った反応(言語的反応や行動)です。

  言語的側面では「共感」や「(相手の身になって)理解する」ということと
  も似ているように思います。

  「わかってもらえた」「ニーズが満たされた」=「甘えが満たされた」と感
  じると、子どもは「愛されている」と実感し、自己肯定感が高まったり情緒
  が安定するようです。

  それはまた、親子関係ではいつもニーズが満たされるとは限らなかったり、
  怒られたり、子どもにとって思うようにいかないことがあっても、総じて
  「良い関係の親子」、「親交のある親子関係」というところに落ち着くため
  に必要なことのように思います。



  矢野先生のセミナー案内ページには、先生のカウンセリングルームでの実感
  が書かれています。

  「ここ10年近くですが、いわゆるアラフォー世代の女性で、母子関係に問題
  を抱えるクライアントの割合が非常に増加しています。

   当初、どのセッションを取り上げても、何かフィットしないのですね。」
  ( http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S2085-A1.html )
  

  
  私もアラフォーの女性が、自分の母親との関係で悩んでいたり、その成育歴
  の影響もあるのか「自分に自信がない」という人や、ご自身の子どもが自己
  肯定感が低かったり情緒が不安定(甘えの問題とみられる)だとお悩みの方
  とお目にかかるケースは少なくありません。

  私の師匠もまた、10年ほど前から「“自分に自信がない”と訴える人が30代
  (当時)に多い」とよく口にされていました。

  そしてその方はまた、その方自身が母親として子育てをしていた時代に、欧
  米から入ってきてバイブルのようにもてはやされた育児書にあった考え方も
  また影響してるのではないか?  と話されていました。

  その育児書は「自立」を強調する内容で、見方を変えると「アタッチメント
  (愛着)」不足になるようなものであった、と振り返っておられました。


 
  先日、ニュース記事に「アタッチメント(記事では「愛着」と表現)」につ
  いて触れているものを読みました。

  「幼児期の困った行動への関わり方【前編】
    裏側にある子どもの気持ちを考える」

  http://benesse.jp/blog/20140912/p1.html (Benesse 教育情報サイト)
  http://news.livedoor.com/article/detail/9247220/ (ライブドアニュース)

  記事には、アイコンタクトやコミュニケーションのことが書かれていますが、
  杉田先生は言語以前の感覚で感じる親子のかかわりも大切だとおっしゃいま
  す。

  0歳〜2歳の頃、特に言葉のコミュニケーションがまだ十分に成り立たない
  頃は、スキンシップの有無や、お腹が空いた時にお乳が与えられたり、おし
  めが気持ち悪かったらタイミングよく換えてもらえたり、眠かったり不快な
  時にはあやしてもらえたりということを通して、自分の「甘えのニーズ」が
  満たされているかどうか、「愛されているかどうか」を子どもは確認してい
  るようなのです。

  親の自分軸で、「3時間ごとにミルクを(子どもがお腹が空いているかどう
  か関係なく)」とか、「泣いているのは眠いからだ」と決めつけたり、「不
  機嫌な時は飴やビデオやスマホで気をそらす(子どもの感情を理解しようと
  しない)」などの関わりの方が多くなるのは、どうやらよろしくないようで
  す。

  ・・・と勉強したことを書いてはみるものの、いざ自分がその立場になった
  ら「甘えを満たす」ことと「甘やかせる」の違いは難しいなと私は思います。

  人間は誰だって不完全です。

  杉田先生も「(完璧でなく)ほどよい」ことを目指そうとおっしゃいます。



  養育者が乳幼児のニーズや甘えをほどよく満たせるためには、養育者自身が
  精神的な安定や、大人も持っている自分自身の甘えをどう満たしたり社会的
  に望ましい形で昇華していけるかも大切なように思います。

  養育者自身に、交流分析で言うところの「親交」の人間関係が夫婦や家族間
  にある、あるいは、職場や子育て仲間たちとの間に支え合い「ソーシャル・
  サポート」や理解しあえる関係があることが必要ともいえるでしょう。

  そしてまた、私が大切だと思うのは、「“気持ち”を聴きあえる関係」があ
  ることではなかろうか、ということです。

  それが安定や自己肯定感につながるのではないかということです。

  先のベネッセの記事でも、臨床心理士の帆足暁子先生が、「困った行動の裏
  側にある子どもの気持ちを考える」ということで、子どもの気持ちに耳を傾
  けることの大切さを記しておられます。

  「気持ちを聴く、気持ちを理解する」ということが及ぼすプラスの影響は、
  イメージしているよりも大きいこともあるのではないでしょうか。

  企業では、感情は脇に置いておかないと仕事が進まないという感じで、感情
  を軽視しがちなところもありますが、それが家庭や友人関係にまで及ばない
  ようにしたいものです。
  


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 発行責任:森山貴代  moriyama@iryo.co.jp 
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