Transactional Analysis News 213

index No.21

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Transactional Analysis News 
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○○■○■○■○ ●交流分析メールマガジン 第213号     2013/08/30 
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○○■○■○■○ http://www.iryo.co.jp/ta-net       1,944部に発行 
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 みなさま、こんにちは。  
 
 2013 ITAA(国際TA協会)国際大会・日本交流分析学会第38回学術大会が
 無事に終わりましたね。多くの方が参加し、多くの学びがあったと、私の周
 囲でもいろいろな方の感想が聞こえてきます。
 行かれた方、行かれなかった方、それぞれに有意義な夏休みだったと思いた
 いです。
 
 大雨や猛暑に見舞われた今夏でもありました。影響を受けたみなさまには、
 お見舞い申し上げます。
 日ごとに少しでもストレスが軽減されていきますようお祈りしています。

                             (森山貴代) 


■CONTENTS■────────────────────────── 


【1】セミナー情報: 
    
  (1)島田凉子先生による
     「カウンセリングにおけるTA理論を用いた見立て
       〜現場で交流分析をどう活用するのか?〜」

  (2)高良聖先生による
     「サイコドラマ入門セミナー −その理論と実践−
      〜シナリオなしの舞台で新たな自分を発見する〜」


【2】コラム:「書籍紹介:『怒らないクスリ』」
  


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 セミナー情報(1)島田 凉子先生による
         「カウンセリングにおけるTA理論を用いた見立て
           〜現場で交流分析をどう活用するのか?〜」
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 心理臨床やカウンセリングにおいて、患者・クライエントに会ったら、先ず
 確認することがあります。

 次に、確認したことを検討した上で、交流分析の考え方に沿って、「自我状
 態」「交流」「ラケット・ゲーム」「脚本」「人格適応」などを念頭に置き
 ながら話を聴きます。

 患者・クライアントが話されることに耳を傾けながら、私が気になったこと
 を聴いたり確かめたりしています。
  
 話を聴く中で、その人が親や連れ合いと繰り返しているらしいゲームが真っ
 先に見えてきたリ、「ACの強さが全面的に表れているな」とか「“強くあれ”
 のドライバーが強いな〜」と感じたり。

 あるいは「パラノイド(才気走った懐疑主義者)っぽいな」と思えたりする
 なかで、全体がだんだん明確になってくると感じます。

 今回のセミナーでは、こうしたことを具体例を用いてお話しいたします。

 プロの援助職者だけでなく、自己理解を深めたい方にもお役に立つと思いま
 す。

                          (講師:島田凉子)
   

   講 師:島田凉子
       (人間総合科学大学大学院人間総合科学研究科教授)
       (国際TA協会(ITAA)PTSTA(准教授)in psychotherapy)
       (日本交流分析学会スーパーバイザー)

   日 時:平成25年10月19日(土)10:00〜16:30
       
   会 場:日本工業大学神田キャンパス3F多目的ホール(東京都千代田区)

   参加費:ホームページにて申込受付 1名21,000円(資料代・消費税込)
       一般(電話・FAX・郵送申込)1名23,100円(資料代・消費税込)

       「心のスペシャリストの秘訣」スペシャリスト(有料)会員
         /メンタルヘルス協会会員 18,900円(資料代・消費税込)

       【いずれも予約前納制】


                          
   詳 細:  http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S2031-A1.html        


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  内容: 
   1.まず確認すること
    (1)状態、症状
    (2)環境、きっかけ、期間
    (3)個人的な要因や程度
   2.TAの考え方に沿って聴く・見立てる
    (1)自我状態・・・どの自我状態が最も優勢か? など
    (2)交流・・・平行交流が多いか? など 
    (3)ラケット・ゲーム
       ・・・繰り返し味わっている嫌な感情は何か? など
    (4)脚本・・・一番強いドライバーはどれか? など
    (5)人格適応・・・どの適応を持っているか? など

   ※プログラムの内容は一部変更される場合があります。

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療  
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us  




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 セミナー情報(2)高良聖先生による
          「サイコドラマ入門セミナー −その理論と実践−
           〜シナリオなしの舞台で新たな自分を発見する〜」
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 サイコドラマでは、自分の人生や生活の問題・課題を自分が主役としてドラ
 マ形式で演じます。

 実体験、体の感覚、感情、イメージなどを大切にしており、グールディング
 夫妻が「再決断療法」を構築する際に、その手法を取り入れたそうです。

 実在する関係者や自分の感情や考えの一部をグループ内のワーク参加者が脇
 役として演じます。

 例えば、自分の中の不安な気持に気づいたとします。

 そして、例えばその気持ちに「うだうだ君」と名前をつけて、そのイメージ
 に近い人をその役になってもらいます。

 その「うだうだ君」と対峙して、「どう思うか?」とか「何か言いたいこと
 があるか?」と気づきを促します。

 そして、言いたいことがあればそれを言ってみる。

 その後、立場を入れ替えて「どう感じるか?」を確認する。

 そんな感じで、思いがけずに演じてしまう体の動きに伴って、自然と心の内
 部が表現され様々な感情を体験できるのです。
 

 今回は、参加者特典として平成26年3月完成予定の「高良先生インタビュー
 DVD」がもれなくついてきます。

  

   講 師:高良聖
       (明治大学文学部心理社会学科教授/博士(医学))
       (日本心理劇学会理事長、日本集団精神療法学会常任理事)
       (東京サイコドラマ協会認定トレイナー)

   日 時:平成25年10月20日(日)10:00〜16:30
       
   会 場:日本工業大学神田キャンパス3F多目的ホール(東京都千代田区)

   参加費:ホームページにて申込受付 1名21,000円(資料代・消費税込)
       一般(電話・FAX・郵送申込)1名23,100円(資料代・消費税込)

       「心のスペシャリストの秘訣」スペシャリスト(有料)会員
         /メンタルヘルス協会会員 18,900円(資料代・消費税込)

       【いずれも予約前納制】


                          
   詳 細:  http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S2032-A1.html        


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  内容: 
   1.理論編
    ・サイコドラマのあゆみ・背景
    ・サイコドラマの基礎 
    ・サイコドラマの最もポイントとなる考え方

   2.実習編
    ・エクササイズ
     (サイコドラマの理論や技法のポイントを受講者が体験的に学ぶ
      ことができる実習[エクササイズ]を行います)
    ・ワーク
     (先生がディレクターとして、シナリオなしのドラマ形式でワー
      クを行います)


   ※プログラムの内容は一部変更される場合があります。

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療  
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us  




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 コラム:「書籍紹介:『怒らないクスリ』」

   ★交流分析やコミュニケーションについて、ともに学びあいませんか?★ 
      ご意見・ご感想は… 森山貴代 moriyama@iryo.co.jp 
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 今月出たばかりの書籍です。

  「怒らないクスリ 専門医が語る、心が楽になる処方せん」
   著:心療内科医・精神科医 熊井三治
   小学館101新書


 
 「怒り」が根底にある殺傷事件が日々どこかで発生していて、胸が痛く、内
 容によっては、震えや吐き気をもよおしそうになるような残忍な例もありま
 す。

 若者が集団で一人を痛めつけたあげくに殺す、順調に見える同級生を妬みで
 刺す、電車や道端で注意してきた相手に暴力をふるう、連続殺人事件の背景
 には結果として殺人犯になってしまった人への周囲からのイジメのようなも
 のもあったといった例・・・。

 様々な事件の加害者・被害者双方に、怒りに属する様々な感情が見え隠れし
 ます。

 「怒り」は、「SATカウンセリング技法」(宗像恒次著)によりますと、
 「当然こうあるべき期待が得られなかったり、得られそうにないときの感情」
 とされ、次のようなものが分類されています。

  ・嫉妬、軽蔑、悔しい、不満、敵意、嫌悪感、不信、攻撃心、拒否感、
   憤り、うらみ、むかつく
 
 これら以外に、自分に向かう怒りの感情として罪悪感、恥なども挙げられて
 います。

 

 怒りにはまた、度合いがあると聞いたことがあります。
 
 上記のようにはっきりと自覚できるものだけでなく、軽いイライラや、違和
 感といった形で認識されるものもあるというのです。

 殺傷事件までになるという背景には、そこまで怒りをためていたり、怒りの
 表現の仕方が結果として自分の人生も狂わせるような方法しかしらない、と
 いうことがあるように思います。


 
 そんな状況に陥らないために、本書は様々な形でヒントを与えてくれます。

 怒りの受けとめ方、予防、怒りを消す方法などとあわせて、エゴグラムを活
 用して自分を理解するということも紹介されています。

 エゴグラムパターンによって怒りの形も違ってくるので、自分の怒りのパター
 ンを理解しようという試みと受け止めました。

 自分のパターンを知っていれば、対処法も見つけやすいと思います。

 また、日ごろ、周囲の人に対して「どんな質のストローク」を出しやすい傾
 向があるか、ふりかえる解説もあります。


 
 「プラスのストロークを出せば、プラスのストロークが返ってくることが多
 い」というのは、交流分析を学んでいらっしゃるみなさんの周知のとこでしょ
 う。

 逆を言えば、マイナスを出せばマイナスが返ってくる可能性が高まるともい
 えるのだと思います。

 様々な事件に発展する関係には、「マイナス」の応酬となっている関係もあ
 るのでしょうね。

 先日の連続殺人事件は、色々は報道が飛びかっていてどこまでが事実か判断
 しかねるところもありますが、元々はどちらが加害者でどちらが被害者なの
 かよくわからない、「結果としてより強い怒りを表現した側」の行動の結果、
 その人が殺人犯となってしまったようにも思えます。

 そこまでこじれてしまった関係が残念でなりません。

 こじれる原因としては、受けとめ方(認知)の問題で、どちらかが自分の中
 に怒りを強く発生させるような受けとめ方をしている場合もあるでしょうし、
 怒りの伝え方に問題があってこじれてしまうこともあるのでしょう。


 
 そう考えると、本書のように自分を知る、怒りの対処法を知るということに
 加えて、認知行動療法やアサーションんも合わせて学んでいくことが、自分
 も相手もより心穏やかに過ごせる関係になっていくのだろうなと思いました。

 受け止め方の問題は、エゴグラムのタイプも関連していると思います。

 ぜひ、本書の「怒り」から見たエゴグラムパターンも参考になさってくださ
 い。

 

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 発行元:インターネット交流分析研究会 
 発行責任:森山貴代  moriyama@iryo.co.jp 
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