Transactional Analysis News 189

index No.19

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Transactional Analysis News
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○○■○■○■○ ●交流分析メールマガジン 第189号     2011/08/29
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○○■○■○■○ http://www.iryo.co.jp/ta-net       2,079部に発行
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 みなさま、こんにちは。今年は長い夏季休暇を過ごしました。 
 旅に出る前に立秋を迎えましたが、その頃はまだまだ暑さが厳しかったのが、
 戻ってきたらツクツクホウシが鳴き、秋雨前線がやってきていました。
 「秋」と言えば「○○の秋」と例えられますが、みなさんの今年の秋はどんな
 ことが中心のテーマになりそうでしょうか?

 私に関しては、コラム文末に書いてみました。
                             (森山貴代)

■CONTENTS■──────────────────────────


【1】セミナー情報:
   
  (1)小林展子先生による
     「認知療法の基本とスキーマの理解」 


【2】イベント情報

  (1)交流分析学会第36回大会


【3】コラム:「人生における幼少時の影響に気づく」




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 セミナー情報(1)小林展子先生による
          「認知療法の基本とスキーマの理解」
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 「スキーマ」とは聞き慣れない言葉ですが、これは人が出来事をどのように
 認知するかの構造的モデルのことです。

 「人の心の中にあるその人なりの法則のようなもの」ともいえるもので、幼
 少時体験によって形成されるといわれています。

 スキーマの中には、交流分析でいうところの「基本的構え」や「脚本」と関
 連深いものも多く含まれています。

 本研修で、認知行動療法の基本を知り認知の背景にあるスキーマとは何かを
 理解し、自分(他者)のスキーマに気づくことで、「基本的構え」や「脚本」
 についての理解を別の視点から深めることを試みてみるのもよいでしょう。


 

   講 師:小林 展子
       (ポンティキュラス心理研究所代表/心理学博士、臨床心理士)
       
   日 時:平成23年11月13日(日) 10:00〜16:30

   会 場:日本工業大学神田キャンパス3F多目的ホール(東京都千代田区)
   
   参加費:ホームページにて申込受付 1名18,900円(資料代・消費税込)
       一般(電話・FAX・郵送申込)1名21,000円(資料代・消費税込)
       【いずれも予約前納制】
                
   詳 細:    


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  内容:
   1.認知療法の基本 
   2.スキーマとは 
   3.スキーマが自動思考を作る 
   4.自分のスキーマを発見し、より役に立つスキーマに修正する 

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us  




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 イベント情報(1)交流分析学会第36回大会
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  交流分析学会第36回学術大会が、都内で開催されます。


   日 時:平成23年9月18日(日)?19日(月・祝日)  

   会 場:日本大学文理学部百年記念館
       (東京都世田谷区桜上水4-2-50)

   テーマ:「交流分析−今ここで−」
       講習会(9月19日)「今、ここの自分と幼時決断」

   会 費:会員 8,000円 非会員10,000円  学生 3,000円

   詳 細: http://www.js-ta.jp/event/2011.36-2..pdf 
       
   学会ホームページ: http://www.js-ta.jp/ 




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   コラム:「人生における幼少時の影響に気づく」

   ★交流分析やコミュニケーションについて、ともに学びあいませんか?★
      ご意見・ご感想は… 森山貴代 moriyama@iryo.co.jp
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 今回のメルマガでは、たまたま「人生における幼少時の体験の影響」に関係
 する講座の案内が重なりました。

 認知療法の「スキーマ(人の心の中にあるその人なりの法則のようなもの)」
 は、幼少時の体験によって形成されるといいます。

 交流分析学会の第36回学術大会講習会では、「今、ここの自分と幼児決断」
 というテーマのもとに2つの講習会が実施されます。
 
  「幼時決断は身体が知っている」
  「面接の今ここで取り組む幼時決断」

 ・・・個人的にはとても関心があります。



 ボランティア活動で小学生の子ども達とかかわる機会があるのですが、小学
 生低学年でも一人ひとりが本当に様々な物事への感じ方、反応をするなぁと
 その都度実感します。

 仲間との関わり方、未体験のことへの取り組み方、何かを経験したときの受
 けとめ方、など・・・。

 それらには、元々本人が生来持っている素質のようなものもあるだけでなく、
 6〜8年という子どもたちの人生経験の中で、その子なりに取り込み、ある
 いは判断・決断したりしてきた結果の積み重ねであろうことが推測されます。

 

 交流分析では、それを「幼児決断」「人生脚本」という概念で説明していま
 す。

 私たちはおおよそ6歳くらいまでの間に、人生の歩み方を作るといわれてい
 ます。   

 それは、本人の素質と幼少時の親の接し方が加わってできた構えに、その後
 の人生体験が「強化因子」として作用して形成されていきます。

 幼少時に子どもにとってもっとも身近な親(あるいは養育者)との関わりの
 中で受けとめたメッセージを「幼児決断」として刻みつけ、それが「人生脚
 本」へと発展する可能性があるのです。

 大人になっても、幼少時に描いた人生脚本に知らず知らずのうちに翻弄され
 ている人も少なくないといわれています。

 例えば、いつも肝心な時に失敗をしてしまう、成功し続けていたのに最後に
 自己破壊的で不幸な幕切れに終わる、人を求めているのに無意識のうちに自
 ら人間関係を破滅させてしまうなど・・・。


 
 エリック・バーンは「脚本とは、人生早期に親の影響の下に発達し、現在も
 進行中のプログラムをいい、個人の人生の最も重要な局面で、どう行動すべ
 きか指図するものである」と、著書で述べています。

 それほど生き方に影響の大きい人生脚本ですが、マイナスの要素の脚本ばか
 りでなく、健全な形のもあるところが救いです。

 そしてまた、幼少時に決断して役に立たなくなった生き方あるいは不適切な
 生き方を「再決断」することにより、「脚本そのものを書き換える」ことも
 できるというのが、交流分析の考え方です。

 書き換えるためには、自分の脚本がどういう性質のものなのかに気づくこと
 が大切です。

 そのような気づきを得るために、今回ご紹介した講座が役に立つことと思い
 ます。
 
 

 立秋も過ぎ、少しずつ気候が秋へと向かいつつありますが、今年は「気づき
 の秋」というのもいいかなと思う今日この頃です。
 

 
   参考:「あなたが演じるゲームと脚本」杉田峰康著/チーム医療発行
        http://www.iryo.co.jp/q93.html 
    
      「脚本分析」杉田峰康・国谷誠朗著/チーム医療発行
        http://www.iryo.co.jp/q340.html 
 


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 発行元:インターネット交流分析研究会
 発行責任:森山貴代  moriyama@iryo.co.jp
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