Transactional Analysis News 186

index No.19
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Transactional Analysis News
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○○■○■○■○ ●交流分析メールマガジン 第186号     2011/05/27
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○○■○■○■○ http://www.iryo.co.jp/ta-net       2,105部に発行
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 みなさま、こんにちは。関東地方も入梅しました。
 今年の梅雨入りは平年より早いそうですね。

 3月の地震の被災地をはじめとしてその後も余震が続いている所などに土砂
 崩れなどの災害が無いことを祈ると同時に、早く入梅した分早めに梅雨明け
 してほしいものだと思います。

 震災以来久しぶりに会う人達とは、未だに「あの日大丈夫だった? どんな
 状況だった?」と聞きあうことがあいさつ代わりになっています。

 人によっては今頃になってストレスの影響が出る可能性も否定できません。
 
 被災地の子供たちが津波ごっこや地震ごっこをしていると聞きます。
 株式会社チーム医療ホームページでは「こどもの心のケア」の小冊子がダウ
 ンロードできますので、どうぞご利用ください。 http://www.iryo.co.jp/ 

                             (森山貴代)

■CONTENTS■──────────────────────────


【1】セミナー情報:
   
  (1)エーブ・ワグナー先生の直接指導!
     「よりよい人間関係とコミュニケーションスキル」
      BCBベーシックコース
 
  (2)杉田峰康先生による
     「『知っておきたい交流分析の基本
       〜 杉田先生の1日入門講座 〜」
      

【2】コラム:「少年の強盗事件から、ストロークに関する一考察」




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 セミナー情報(1)エーブ・ワグナー先生の直接指導!
          「よりよい人間関係とコミュニケーションスキル」
           BCBベーシックコース
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  「 BCB(Breaking the Communication Barrier)」とは、TA(交流分析)と
  NLPのスキルを用いて『コミュニケーションバリア』を切り開く方法を学ぶ
 セミナーです。

 エーブ・ワグナー先生の開発した「BCBプログラム」は、わかりやすい対
 人関係と自己理解の心理学「交流分析」と、自分が望む良い状態を手に入れ
 るための心理学「NLP(神経言語プログラミング)」を組み合わせた、実
 践的なコミュニケーションスキルです。

 「 BCB」は、「あの人」の考え方や行動の意味を理解し、「あの人」を変
 えるのではなく、「あの人との関係を変える」プログラムです。

 交流分析を有効に活用したい方にお勧めです。

 *次のコース 『ファシリテータ養成コース』 に進むには、本コースを修了
  していることが条件です。



   講 師:エーブ・ワグナー
       ( BCBプログラム開発者、国際TA協会教授会員) 
       ( NLPマスタープラクティショナー、社会学修士 )

   通 訳:楯 江里奈
          
   日 時:平成23年7月16日(土)9:30〜17:00
             17日(日)9:30〜17:00
             18日(月・祝)9:30〜16:00

   会 場:日本工業大学神田キャンパス3F多目的ホール(東京都千代田区)
   
   参加費:ホームページにて申込受付 1名83,000円(資料代・消費税込)
       一般(電話・FAX・郵送申込)1名85,000円(資料代・消費税込)
       【いずれも予約前納制】
                
   詳 細:  http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S1885-A1.html   
        ジョークが大好きなエーブ氏の講義中の動画も見ることがで
        きます。

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  内容:
   1.人の行動を理解する  〜自我状態〜
   2.人の考え方を理解する 〜視覚、聴覚と触運動感覚のチャンネル〜
   3.典型的なコミュニケーションのパターン 〜相補交流〜
   4.非効果的な人間関係のパターン 〜相互依存〜
   5.モチベーションのキー 〜ストローク〜
   6.スマートに問題を指摘する 〜建設的な対応(フィードバック)〜
   7.難しいケースにおいての対応 〜交差交流とペース合わせ〜

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 





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 セミナー情報(2)杉田峰康先生による
          「『知っておきたい交流分析の基本
            〜 杉田先生の1日入門講座 〜」
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 「わかりやすい自己発見の方法で、対人関係の心理学」
       〜セミナーへのお誘い〜
 
 交流分析(Transactional Analysis=TA)は、1950年代のアメリカで誕生し
 た文字通り「人と人との交流」を「分析する」実践的心理学です。

 全般に簡潔で、難しい用語を用いないので、初めて触れる方にはわかりやす
 く、また学習すればするほど奥の深さが分かってきます。

 その理論や方法は学習後すぐに活用することができるので、医学界ばかりで
 なく家庭、教育界、産業界でも、性格形成の分析やよりよい人間関係を築く
 のに利用されています。

 一言でいえば、交流分析とは「わかりやすい自己発見の方法で、対人関係の
 心理学」です。
 
 今回は、日本における交流分析の第一人者・杉田峰康先生に、これだけは知っ
 ておきたい交流分析の基本・全体像をご講演いただきます。

 

   講 師:杉田 峰康
       (福岡県立大学名誉教授・同大学大学院講師
        日本交流分析学会理事長) 
          
   日 時:平成23年7月31日(日) 9:30〜16:30

   会 場:あうるすぽっと 3F 会議室B(東京都豊島区)
   
   参加費:ホームページにて申込受付 1名10,500円(資料代・消費税込)
       一般(電話・FAX・郵送申込)1名12,600円(資料代・消費税込)
       【いずれも予約前納制】
                
   詳 細:  http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S1915-A1.html   


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  内容:
   1.今なぜ交流分析か?:交流分析の目指すもの
   2.あなたの中の3つの私と5つの働き:心の構造分析
   3.わたしとあなたの交流の仕方:やりとり分析
   4.人はふれあいを求めて生きている:ストローク
   5.どのように時間を過ごしていますか?:時間の構造化
   6.あなたの人生スタイルは?:4つの基本的人生態度
   7.分かっているのにやめられない、なぜ?:ゲーム分析
   8.本当の自分を生きるために:脚本分析

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 



 なお、6月12日(日)に都内で開催が予定されている杉田先生の講座、
 「家族の中の見えない力 〜 交流分析の視点から家族システムを考える 〜」
 も、まだ若干お席に余裕がございます。
 ( http://www.iryo.co.jp/q3178.html )
  



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   コラム:「少年の強盗事件から、ストロークに関する一考察」

   ★交流分析やコミュニケーションについて、ともに学びあいませんか?★
      ご意見・ご感想は… 森山貴代 moriyama@iryo.co.jp
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 ゴールデンウィーク明けに、10代の少年の強盗事件のニュースがありました。


  「16歳、両親にかまってほしくてコンビニ強盗」
                      (2011年5月8日  読売新聞)


 ニュース記事によりますと、袋井市の16歳の少年はコンビニ店長を脅してタ
 バコとお金を奪ったそうです。

 その動機が「両親とけんかした。コンビニ強盗をして捕まればかまってくれ
 ると思った。」とのこと。

 両親に「かまってほしい」がために罪を犯してしまった少年が、両親に求め
 ていたものは何なのだろうか? ふと私の頭の中にそんな考えが浮かびまし
 た。

 単にかまってもらえれば気が済んだことなのでしょうか?

 また、彼が「かまってほしい」という言葉で表現した中身は、具体的にはど
 んなことなのでしょうか?

 想像してもわかりませんし、本人に聞いても、本人自身が具体的に言語化で
 きないかもしれません。

 私は、両親からの関心欲しさに強盗までしてしまったエネルギーから想像す
 ると、少年の立場からしてみればそこまでしないと関心を得られないような
 関係だったのだろうか・・・? などと考えてしまいました。



 みなさんが子どもだった頃、日常の親子関係の中で親にかまって欲しい時ど
 んなことをしましたか?

 すねてみたり、ちょっとしたいたずら程度のことをしたり、屁理屈を言った
 り、親が嫌がるファッションや行動をしたり、きょうだいをいじめてみたり。

 (場合によっては家出や周りも巻き込むような悪さに発展する場合もありま
 すが・・・。)

 しかしそれらはたいてい、家庭内で誰かが困るレベルであったり、もう少し
 範囲が広がっても学校など身近な関係の中での行為だったようにも思います。

 そのような範囲を超えて日頃自分と関係ない社会に対して迷惑をかけてまで
 親の関心を引きたいのは、ストロークの考え方からすると相当ストローク不
 足ではないかとみることもできるような気がします。
 
 また、ストロークが欲しいだけでなく、訴えたいこともたくさんあるように
 思えたりします。
  


 子どもの「悪さ」の無意識の動機として、自分で「かまって」と訴えても受
 けとめてもらえない時(たいてい、ストレートには言えないことですからゆ
 がんだ甘え行為となり、怒られたり嫌がられたりして、さらに不本意な結果
 を招く悪循環になったりするわけですが)、他者にそれを代弁してもらうと
 いう要素もあるように思います。

 例えば、万引きや自転車を盗んで警察官や補導員につかまり、その人たちか
 ら親に「もっとお子さんのことをしっかり見ていてください!」と言わせた
 りするのもそのひとつではないでしょうか。



 「人にはそれぞれ肯定的な動機がある」という視点から考えると、もしかし
 たら強盗をした少年の心の中には、「このままの親子関係ではいやだ。何と
 かしたい。」という気持ちがあったのかもしれないと推測します。

 ただし、動機は本人にとって切実で肯定的だとしても、今回はその解決方法、
 やりかたがまずかったと私は思います。

 (借金を返すために強盗をする人がいますが、その人の動機もとてもまじめ
 なことだったりするのに、解決方法が間違って不本意な結果を招く例ですね)



 強盗をしてしまった少年に、今後両親はどんな関わりをするのでしょうか?

 彼は期待していたかまわれ方を得られるのでしょうか?

 ストローク理論で言うと「無視よりはマイナスの方がマシ」である「怒られ
 る」という形で得られる関心に留まるのかもしれません。

 それならまだマシなのかもしれませんが、余計に疎ましがられストロークを
 失うような結果となったら、本人にとっては不本意なことになるでしょう。

 
 
 あらためて問いたいと思います。
 この様な事件を起こしてまで少年が両親に求めていたものは何なでしょう?

 

 子どもが親にかまってほしいがために親が嫌がったり困ることをするケース
 は、事件にならなくとも日常の家族関係の中でたびたび起こることです。
 
 そのような時、周囲の大人は、起こったできごと・本人の言動の表面的な部
 分だけに反応するのではなく、そういう言動でしか表現できなかった本人の
 心の声にも耳を傾け、可能なら親子で話し合い、それを契機にこれまでより
 も互いへの理解が深まりますようにと願うばかりです。

  

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 発行元:インターネット交流分析研究会
 発行責任:森山貴代  moriyama@iryo.co.jp
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 行しています。( http://www.mag2.com/ ) 発行登録番号:0000006928
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