Transactional Analysis News 183

index No.19

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Transactional Analysis News
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○○■○■○■○ ●交流分析メールマガジン 第183号     2011/02/28
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○○■○■○■○ http://www.iryo.co.jp/ta-net       2,148部に発行
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 みなさま、こんにちは。
 
 東京で25日に春一番が観測されました。少しずつ季節が移り変わっています。
 春、年度が替わる時期にむけて、様々な講座の案内もあちこちで見聞きする
 ようになりましたね。

 本メルマガでも、新しい講座をご案内いたします。
                             (森山貴代)

■CONTENTS■──────────────────────────


【1】セミナー情報:
   
  (1)杉田峰康先生による
     「脚本分析と再決断ワークショップ」
 
  (2)岡田法悦先生による
     「『今 ここ』の自分を感じとるために・・・
        『ゲシュタルトワーク2日間』」
      
  (3)予告:杉田峰康先生による新講座
     「家族の中の見えない力
       〜家族システムの考え方〜(仮題)」 


【2】コラム:「“I am not OK”の自己暗示をやめよう」




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 セミナー情報(1)杉田峰康先生による
          「脚本分析と再決断ワークショップ」
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   「人間は成長していく過程で、
  “いないことにされた私”を外に出して祝福してあげる必要があるんです」

                            講師:杉田峰康



 ここでいう「脚本」とは、子供時代に親の影響のもとで発達し現在も進行中
 のプログラムのことです。

 人生のもっとも重要な局面でその行動を指図するもの、と言われています。
 いわば「無意識の人生計画」、「自分の生き方の癖」のようなものです。

 そして、その脚本に気づくための作業を「脚本分析」と言います。
 
 気づいた自分の「脚本」が、これからの生き方に必要なのかどうか判断し、
 もし必要がないのなら、よりよい生き方に軌道修正することを「再決断」と
 いいます。


   ■ 四半世紀のロングラン 杉田峰康先生の再決断ワークショップ ■

 この再決断ワークショップは、日本における交流分析の第一人者・杉田峰康
 先生によって、25年に渡り開催されてきた人気のロングラン企画です。

 仕事上での悩みや人間関係の問題など、今あなたが直面している事柄を題材
 にした「脚本分析」や「再決断」の実体験から、本当の自分が見えてきます。

 また、共に語り共に学ぶこの勉強会は、お話を聞くだけの講習では得られな
 い実践的な技法修得を助けます。



   講 師:杉田 峰康
       (福岡県立大学名誉教授・同大学大学院講師
        日本交流分析学会理事長) 
          
   日 時:平成23年3月26日(土)13:30〜17:00
             27日(日) 9:30〜16:00


   会 場:ゆうぽうとカルチャープラザ 5Fはまゆう(東京都品川区)
   
   参加費:ホームページにて申込受付 1名50,400円(資料代・消費税込)
       一般(電話・FAX・郵送申込)1名52,500円(資料代・消費税込)
       「杉田塾」塾生(2011年度入塾準備中)の方は 
                    1名48,300円(資料代・消費税込)
       【いずれも予約前納制】

   詳 細:  http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S1887-A1.html   


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  内容:
   1.「脚本分析」の理論について
   2.ワークショップで取り上げる問題(例)
   3.ワークショップで用いる技法のいくつか

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 




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 セミナー情報(2)岡田法悦先生による
          「『今 ここ』の自分を感じとるために・・・
           『ゲシュタルトワーク2日間』」
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  過去や言葉ではなく、「今 ここ」の自分を感じるために・・・

 ゲシュタルト療法では、クライアントの過去の問題に「なぜ?」と分析を行
 いません。

 その代わりに、現時点でクライアントが過去の未解決な問題を「どのように」
 繰り返し表現しているかに気づくことを求めます。

 そのため、過去の出来事を話すのではなく、過去の未解決な問題を「今 こ
 こ」でクライアント自身が再体験するようにサポートします。

 そして、クライアントの体や非言語的な行為に注意をはらいます。

 現時点で起きている仕草、態度、姿勢、表情、目の動き、皮膚のつや、声の
 トーン、コミュニケーションの取り方を観察すればクライアントの問題が表
 れる。

 身体的な再体験を通じて、クライアントは自分自身に何が起きているかに気
 づき、ありのままの「今 ここ」にいる自分を感じることができるのです。


 今回の講座は、ビデオも活用したわかりやすく丁寧な振り返りを行う、実践
 的なワークショップです。

  ◎岡田先生がワークの仕方・アプローチを振り返り解説 
  ◎ビデオ撮影による振り返りもあり 
  ◎撮影したご自身のワークをDVDにしてプレゼント 




   講 師:岡田法悦
       (ゲシュタルト・インスティテュート株式会社 代表取締役) 
       (日本ゲシュタルト療法学会副理事長) 
          
   日 時:平成23年4月2日(土)・3日(日) 9:30〜17:00

   会 場:島根イン青山 パインコート(東京都港区)
   
   参加費:ホームページにて申込受付 1名50,400円(資料代・消費税込)
       一般(電話・FAX・郵送申込)1名52,500円(資料代・消費税込)
       【いずれも予約前納制】
                
   詳 細:  http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S1886-A1.html   


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  内容:
   1.ゲシュタルトの基本的な考え方を解説(1日目の午前中)
   2.グループワーク(1日目の午後以降)

     グループワークを行い、その後、フィードバック、振り返り・質疑
     応答・解説を行います。 
     
     「ワーク」 →「フィードバック」 → 「ワークについての質疑応
     答・解説」→ 「ビデオを見ながらの振り返り・解説」 

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 





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 セミナー情報(3)予告:杉田峰康先生による新講座
          「家族の中の見えない力 
             〜家族システムの考え方〜(仮題)」 
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 家族の中でおこる様々なできごとには、家族の成員が互いに影響しあってい
 ます。時にはそれが「困りごと」という形で現れることもあります。

 家族の中にある見えない力動について、家族をひとつの「システム」ととら
 える「家族システム」の考え方を通して学ぶ講座です。

 詳細が決まりましたら、あらためて本メルマガでご案内いたします。
 


   講 師:杉田 峰康
       (福岡県立大学名誉教授・同大学大学院講師
        日本交流分析学会理事長) 
          
   日 時:平成23年6月12日(日)

   会 場:都内
    


 
 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us




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   コラム:「“I am not OK”の自己暗示をやめよう」

   ★交流分析やコミュニケーションについて、ともに学びあいませんか?★
      ご意見・ご感想は… 森山貴代 moriyama@iryo.co.jp
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 ある人と話していた時です。

 その人は、今度ある資格試験を受ける予定で、試験日が近づいてきていまし
 た。 
 
 試験に対する不安と共に、「自分はバカだから」という発言がありました。

 1度くらいなら聞き流したのかもしれませんが、その人は、5分くらいの会
 話の中で何度も繰り返し「自分はバカだから」「頭が悪いから」と言いまし
 た。

 あまりに何度もそう言うので、さすがにこちらも聞き流せない状態になって
 きました。



 ついついおせっかいで、その人に私はこう言いました。

 「あまり、自分のことを自分でバカって言わない方がいいと思いますよ。
  そんなに何度も口にしていたら、自分で自己暗示をかけているようなもの
  じゃないですか。

  単にその分野が苦手なだけかもしれないのに、自分のことを“バカだ”と
  ことあるごとに口にしていたら、バカじゃない部分までバカになってしま
  うかもしれませんよ。

  自分がバカであることが前提になると、今度は何をやっても、うまくいか
  ないことがあったら“やっぱり自分はバカだ”と強化しちゃいませんか?」



 それまで少し自嘲気味に少しうつむきながら話していたその人は、顔を上げ
 て真剣なまなざしでこちらをじっと見つめました。

 そして、「そうですよね! そんなことこれまで言われたことなかったです!」
 と、身を乗り出して勢いのある声で反応しました。



 私は続けて話しました。

 「せめて、その分野に関してだけ“苦手だ”ということにしておくとか、こ
 れから試験当日までは、“苦手なところも一生懸命勉強した、やるだけのこ
 とはやっている”と、理解力があがってきている自分に意識を向けてはいか
 がですか?」

 その人は、試験に対してやる気が沸いてきたようでした。



 なぜその人が自分のことをそんなに「バカだ」と頻繁に言う口癖が身につい
 たのか、そちらの方に興味が湧いて、本人に尋ねてみました。

 すると、日頃の友人達との間で、「バカだ」と言われることが多いとのこと。

 友人達が歯に衣着せぬことを言い合える仲のいい関係なのですが、言葉が過
 ぎて、例えば自分達が受かってしまった試験に何度か挑んでも合格できない
 ことを話題にして、「バカだから」と言うのだそうです。   

 本人はそれに対して、最初の頃は反発することもあったようですが、いちい
 ち反発したり、嫌な思いを抱く心のしんどさより、「はいはい、そうですよ」
 とそれを受け入れてその場に波風を立たせないことの方を選択してきたとい
 うのです。

 友人達は親しみの気持ちを込めて軽い気持ちで言っているのかもしれません
 が、それに対して「No」を言うよりも、「バカ」というレッテルを受け入
 れてまでも友人関係のムードを壊さないことの方を選んだその人の気持ちを
 思うと、ちょっと切なくなりました。

 

 私との会話では、自分が自分をバカと思うことをやめる、というところまで
 しかできませんでしたが、もし本人が望むなら、友人達からバカと言われた
 時それを受け入れることもやめられるといいなと思いました。

 本当に仲のいい友人であれば、「バカと言わないでほしい」という気持ちは
 伝えればわかってもらえると思いますし、長く付き合うのでしたら、友人関
 係の中で他の人と比較されて「バカ」のポジションでい続けることは、いつ
 かつらくなるように思います。


 
 「I am not OK」の自己暗示・・・、今回は「自分はバカだ」ということを
 例に挙げてみましたが、日常の中で、私たちはこれに似たようなことを自分
 に対してしているかもしれないということを、時々振り返る必要があるので
 はないでしょうか。

  自分が自分の限界を作ってしまっている時、

  できていることもあるのにそちらには目が向かずできなかったことばかり
  に着目して、自分にレッテルを貼ってしまっている時、

  他の人は誰もそこまで責めたり期待していないのに、自分が自分を責めて
  苛立ちつらい状況に追い込み、ウツ状態になってしまっている時・・・

 

 自分を信じて、自分らしく、そして周囲の人たちと健康的ないい関係で過ご
 すためにも、健康的な自己イメージを持ちたいものですね。




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 発行元:インターネット交流分析研究会
 発行責任:森山貴代  moriyama@iryo.co.jp
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 行しています。( http://www.mag2.com/ ) 発行登録番号:0000006928
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