Transactional Analysis News 178

index No.18

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Transactional Analysis News
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○○■○■○■○ ●交流分析メールマガジン 第178号     2010/09/27
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○○■○■○■○ http://www.iryo.co.jp/ta-net       2,158部に発行
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 みなさま、こんにちは。
 ようやく秋を感じられるようになってきましたね。
 こちら東京は、厳しい暑さから最高気温が10数度も違うような肌寒い日もあり、
 その急激な変化に身体がついていくのが大変です。
 季節の変わり目、みなさんも風邪をひかないようにお過ごしください。
 今回は実践的な講座を二つご案内します。
                             (森山貴代)


■CONTENTS■──────────────────────────


【1】セミナー情報:
   
  (1)【再掲】組織の中核を担う幹部・リーダー社員としての
         「人間力と部下指導力の強化とその発揮を実現する」

  (2)嫌な気分をつくる考え方を変える実践法
      〜認知療法とNLPを使った質問〜



【2】コラム:「安心して自分を表現できる関係の大切さ」




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 セミナー情報(1)組織の中核を担う幹部・リーダー社員としての
          「人間力と部下指導力の強化とその発揮を実現する」
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 本講座は、「交流分析」と「NLP(神経言語プログラミング)」を組み合わせ
 た「BCB(Breaking The Communication Barrier)」の考え方を、マネジメン
 トに活用する方法を学びます。

  BCBプログラムの知識がなくても、講座の中で自然と理解が深まります。

 「組織分析実習」、「ケーススタディ(困難な交流ケースについて)」など、
 幹部・リーダー社員に必要な「人間力」と「部下指導力」について、実習を
 通して体験的に学んでいくプログラムになっています。

 講師は、 BCBプログラム開発者で国際TA協会教授会員であるエーブ・ワグナー
 氏と、 BCBファシリテーターで日本交流分析学会正会員の大久保透氏で、企
 業でのマネジメント研修でも活躍されているお二人です。
 

 

   講 師:エーブ・ワグナー
       ( BCBプログラム開発者、国際TA協会教授会員) 
       ( NLPマスタープラクティショナー、社会学修士 )

       大久保透
       ( BCBファシリテーター、日本交流分析学会正会員) 
       (サンタフェ NLPマスタープラクティショナー )

   通 訳:楯 江里奈
          
   日 時:平成22年10月7日(木)09:30〜20:00 
             8日(金)09:00〜16:30

   会 場:ゆうぽうとカルチャープラザ5F くれない(東京都品川区)
   
   参加費:ホームページにて申込受付 1名59,850円(資料代・消費税込)
       一般(電話・FAX・郵送申込)1名63,000円(資料代・消費税込)
       【いずれも予約前納制】
                
   詳 細: http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S1861-10082X-A1.html


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  内容:
   1.魅力ある幹部としての人間力とは
   2.幹部としての自己理解 〜自我状態と部下との効果的交流〜
   3.自立した組織づくりに向けて
   4.モチベーションアップと効果的指導 〜ストローク〜
   5.職場における現状と課題 〜組織分析演習〜
   6.困難な交流ケースへのマネジメント
   7.ケーススタディ 〜検討+ロールプレイング〜
   8.まとめ 〜マネージャーとしての自己成長プラン〜 

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 




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 セミナー情報(2)嫌な気分をつくる考え方を変える実践法
           〜認知療法とNLPを使った質問〜
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 ■ 嫌な気分から自分と他者を解放する方法を学ぶ ■

 ストレスの多い日常生活の中で時に落ち込んだり、不安になったり、イライ
 ラしたり,腹を立てたりといやな気分を体験することもあります。

 これらの否定的感情が日常化することはストレスを増し、メンタルヘルスを
 脅かすことにもなりかねません。

 この研修では「嫌な気分を作るメカニズムを理解」し、「質問の力」や「N
 LPの役立つスキル」などを効果的に使うことで、いやな気分から自分と他
 者を解放する方法や、ストレスを減らすことを学びます。

 本講座のスキルは、エゴグラムにおける自我状態の「A」を上げるトレーニ
 ングにもなることでしょう。
 

   講 師:小林展子
       (ポンティキュラス心理研究所代表/心理学博士、臨床心理士)
    
   日 時:平成22年11月14日(日)09:30〜16:30

   会 場:日本工業大学3F多目的ホール(東京都千代田区)
   
   参加費:ホームページにて申込受付  1名19,950円(資料代・消費税込)
       一般(電話・FAX・郵送申込) 1名22,050円(資料代・消費税込)
       【いずれも予約前納制】
                
   詳 細: http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S1852-A1.html


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  内容:
   1.感情のダイナミックスを知る 
   2.感情を引き出す見方、考え方を知る 
   3.自分/相手を客観的、現実的に眺め、前向きにさせる為に役に立つ
     NLPのスキル(1) 
   4.自分/相手を客観的、現実的に眺め、前向きにさせる為に役に立つ
     NLPのスキル(2) 
   5.学んだNLPのスキルと認知療法のスキルを使って感情を引き起こ
     した考えを現実的なものに変え、前向きにする【質問と演習】 

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 




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   コラム:「安心して自分を表現できる関係の大切さ」

   ★交流分析やコミュニケーションについて、ともに学びあいませんか?★
      ご意見・ご感想は… 森山貴代 moriyama@iryo.co.jp
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 時々読んでいるインターネット上の特集記事の1つに『「引きこもり」する
 オトナたち』というものがあります。

 ビジネス系雑誌などを発行しているダイヤモンド社のオンラインサイト
 「DIAMOND online」で、ジャーナリスト池上正樹氏により2009年12月か
 ら週1回のペースで連載されているものです。
 
 少し前の記事で考えさせられたことがありました。
 記事を紹介しながら、交流分析とからめて感想を述べていきたいと思い
 ます。


   DIAMOND online:「引きこもり」するオトナたち
 
  【第28回】 2010年7月15日

  「職場の人気者ほど実は重症? 
   フツーの人に蔓延する“仮面引きこもり”の正体」    
  ( http://diamond.jp/articles/-/8754 )

 

 記事によりますと、 最近、物理的には引きこもっておらず職場で働くなど
 社会生活を営めている人の中に、「仮面引きこもり」ともいえるような「引
 きこもり」と同じような心のメカニズムを持つ人たちの存在があるといいま
 す。
 
 そのようなタイプの人は、日常生活を普通に送りながら、他の人よりむしろ
 人気者だったりすごく明るい印象の一方で表に見せている自分と違う「ウラ
 の自分」を内面に抱え悩み苦しんでいることが多いようです。

 最近そのような人々が一般的な主婦や社会人に急増しているのだということ
 です。

 池上氏が取材した埼玉県の「狭山心理研究所」のセラピスト服部雄一所長は、
 上記のような人々のことを「潜在的引きこもり」と呼び、独自に開発したカ
 ウンセリングを中心とした心理療法を用いているのだそうです。


 
 私はこの記事の中でも、「潜在的引きこもり」について服部氏が語った言葉
 がとても印象に残りました。


   「外から見ると、働いていたり、主婦だったりして、彼らはフツーの人
   に見えます。
   しかし、内面の心のメカニズムは、社会的引きこもりと全く同じで、二
   重人格、人間不信、対人恐怖、感情マヒという症状があります。
 
   全員に共通する特徴は、小さい頃から親との親密な関係ができなかった
   ことです。
   彼らは親に安心できないので、本当の事を言えず、自分を隠して生きて
   きました。

   つまり、親に合わせる“偽の表人格”を作ったのです。」


    「皆、求めているのは、親しい人間関係です。

   わかりやすくいうと、愛とか安心とかです。

   裏を返せば、いまは、その安心が社会にないのです。」

                         (引用:同記事より) 


 特に次のフレーズに強く関心を持ちました。

  「安心できないので、自分を隠してきた。」
 
  「求めているのは親しい人間関係。つまりは、愛とか安心。」

 そして、いつぞやどこかで聞いたある話を思い出しました。



 転職や引越しなどの報告を家族に隠していた人の話です。

 その人は、普通に働き、社会生活を営み、家庭も持っている人らしいのです
 が、なぜだか本人の原家族、特に親に対して自分の環境の変化の報告をすぐ
 にせず、随分と月日が経ってから伝えるのだそうです。

 また時には、本人の現家族に対しても伏せていることもあったのだとか。

 家族の側からしたら、「ウソをつかれた」「隠し事をされた」「信頼されて
 いない」といういことになり、かえって本人に対する信頼を失う事態になり
 かねないのに、です。



 今回この記事を読んで、次のように想像をめぐらせました。

 もしかしたらそのような人は、本人にとっては正直に伝えることより伝えな
 いことの方が「安心(安全?)」なのかもしれない。

 伝えることに、あるいは、伝えたことによる相手からの反応や評価に、相当
 「恐れ」を感じているのかもしれない。

 それほどまでに、家族と親密な関係が結べないのだろうか?
 
 家族と親密な関係が結べない = 家族を信頼していない?
                 素の自分を表現できない?
                 甘えたり弱音や本音を出せない?

 もしそうだとしたら、気の毒な人だな・・・。



 交流分析では、人と人とが親密な関係を築いていけるようになることをゴー
 ルの1つとしています。

 「親密性の能力を高める」という表現がなされることがあります。

 そのためには、自分をオープンにしたり、素直な表現をすることも大切なの
 ですが、対人関係に「恐れ」を抱いている人にとっては、とても難しいこと
 なのかもしれません。

 服部氏の主宰する心理相談所のホームページを見ると、そこで行われる心理
 療法は、セラピストとクライアントが絆を作ることで自分らしさを取り戻し
 たり、自分を素直に表現することのサポートをしているようです。

 DIAMOND onlineの記事に服部氏が語っていたことは、交流分析で大切にして
 いることととても共通しているように感じました。

 「心の奥深くにある、親に見せられなかった本当の自分を探していくと、大
 抵見つかります。セラピストが本当の自分を理解してあげると、患者は安心
 するようになり、人間への信頼感が戻ってくるのです」



 日常の、特に家庭や職場など、身近で多くの時間を過ごす場の人間関係が、
 安心できるものでありたい・・・。

 あらためてそう感じた記事でした。



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 発行元:インターネット交流分析研究会
 発行責任:森山貴代  moriyama@iryo.co.jp
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