Transactional Analysis News 176

index No.18

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Transactional Analysis News
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○○■○■○■○ ●交流分析メールマガジン 第176号     2010/07/27
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○○■○■○■○ http://www.iryo.co.jp/ta-net       2,144部に発行
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 みなさま、こんにちは。
 梅雨が明けたとたんに猛暑日が続いている東京です。
 熱中症で運ばれた人が続出しているようです。
 室内でも熱中症は起こると聞きます。みなさん、くれぐれもご注意を。
 今号では、9月に開催される講座をご案内します。
 その頃はまだ残暑厳しいのでしょうか? 
 多少暑さも落ち着いていることを期待したいものです。    (森山貴代)

 

■CONTENTS■──────────────────────────


【1】セミナー情報:
   
  (1)杉田峰康先生による最新のTA関連知識
     「統合的アプローチによる新しいTA(2)」
      〜西欧的TAから日本的交流分析へ〜 【再掲】

  (2)いつでも、どこでも、リラックス! 自律訓練法
      〜気づきのワークを通じて〜


【2】コラム:「人生の終焉にまつわるストローク」




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 セミナー情報(1)杉田峰康先生による最新のTA関連知識
          「統合的アプローチによる新しいTA(2)」
           〜西欧的TAから日本的交流分析へ〜
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 杉田先生による特別セミナー第4回です。

 今回の主な研究課題は
 ・日本人の心を日本語によって解明し、TAを日本語で実践する 
 ・今日の「自己の病」を日本的交流分析で考える 
 です。

 本セミナーはTAを学習された方限定で、より深くTAのスキルとノウハウを学
 習していただくために企画されています。

 杉田先生が長年培ってこられたご経験と知識に、最新の理論も交えながら進
 められる2日間です。

 カウンセリングや心療内科的治療、看護、保育、教育に従事されている方は
 もちろん、研修講師としてご活躍の方々のご参加をお待ちしています。



   講 師:杉田 峰康
       (福岡県立大学名誉教授・同大学大学院講師
        日本交流分析学会理事長) 
          
   日 時:平成22年9月4日(土)13:30〜17:00
           9月5日(日) 9:30〜16:00


   会 場:日本工業大学神田キャンパス 3F 多目的ホール
   
   詳 細:  http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S1860-10072X-A1.html  


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  内容:
   1.精神的に「健康な大人になる」とは
       西洋と日本の成熟の違い 
   2.「甘え理論」を学ぶ
       日本人にとって甘えとは 
   3.「甘えの欲求」」から見た心理ゲーム
       屈折した甘えとゲーム 
   4.「関係性TA」と甘え理論
       自己感 と 「自分がない心理」 
   5.「甘え理論」から見た日本的脚本
       「分離の痛み」と追いつけ追い越せの心理 
   6.治療的自己と甘え理論
       転移概念の変化と同一化 
   7.これからの成熟
       甘えを経験しなければ、自分を持つことはできない
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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 




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 セミナー情報(2)いつでも、どこでも、リラックス! 自律訓練法
          〜気づきのワークを通じて〜
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 自律訓練法は、1932年にドイツの精神科医のシュルツ教授によって体系化さ
 れました。自律神経のバランスを回復させる治療技法として、心療内科や精
 神科などの医療現場でも使われています。

 また、体に意識を向けて心へ働きかけることで、心身の緊張を解くリラクセー
 ション法として有効です。

 数分で、お金もかからず、道具も不要で、1人で行える手軽さがあります。
 そのため慣れてくれば、自宅、仕事の合間、電車の移動中などの日常生活の
 多様な場面で用いることが出来ます。

 習得できれば、いつでも、どこでも、体に意識を向け、心身ともにリラック
 スできる一生涯の財産になります。
 

 ・・・こんな方にお勧めです・・・

  ◆疲れがたまっている方 
  ◆ストレスを強く感じる状況にいる方 
  ◆自律訓練法に興味がある方 
  ◆手軽なリラクセーション法を身につけたい方 
  ◆メンタルヘルス対策を検討している方 
  ◆仕事帰りに手軽にセミナーを受けたい方


 交流分析を学ばれている方の中には、心身医学に興味がある方もいらっしゃ
 ると思いますので、周辺分野の講座としてご案内します。

 

   講 師:新井典生(産業カウンセラー、日本自律訓練学会準会員) 
           ( THP心理指導担当者、衛生管理者)
           (大阪商工会議所
              メンタルヘルスマネジメント検定第1種) 
           (日本交流分析学会認定交流分析士)

          
   日 時:平成22年9月10日(金)18:30〜20:30 

   会 場:日本工業大学神田キャンパス 3F 
        多目的ホール(東京都千代田区)
   
   参加費:ホームページにて申込受付 1名 3,000円(資料代・消費税込)
       【予約前納制】
                
   詳 細: http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S1839-10072X-A1.html   


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  内容:
   1.受動的注意集中を体感する 
   2.自律訓練法の標準練習 
   3.セミナー終了後の個人練習について 

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 




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   コラム:「人生の終焉にまつわるストローク」

   ★交流分析やコミュニケーションについて、ともに学びあいませんか?★
      ご意見・ご感想は… 森山貴代 moriyama@iryo.co.jp
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 つい先日、知人の身内の方が亡くなりました。自宅療養されていたようです
 が急死だったようです。

 それとは別に、家族に末期がんの方がいるという人の介護の話を聴いたとこ
 ろでした。

 そんな話題が重なり、「人生の終焉を迎えようとしている人とのコミュニケー
 ション、心のふれあいは、どんな風にしていけばいいのだろう?」と考える
 きっかけになりました。



 前の日まで普段と変わらない状態で会話もしていた人が、翌朝すでに亡くなっ
 ていたとしたら、家族はどんな気持ちになるのだろう? それまでの期間を
 ふりかえり、その関係のありかたについて振り返ったりするのだろうか?

 医者に余命を告げられ、遅かれ早かれこの世を去る日が来ることが分かって
 いる本人は、闘病生活の日々で何を思うのだろう? そこに家族はどう関わっ
 ていくのだろう?

 私が、これらのようなケースの家族の一員だとしたら、どうするのだろう? 
 どんな気持ちなんだろう?

 人はいつか命を終える日が来るという事実は、いずれ私の両親や家族、私自
 身にも訪れるのだ、他人事ではないのだと、あらためて目の前に突きつけら
 れた感じがしています。



 前者については、家族や身近な人との人間関係は全てがいい感じになるとは
 限らない場合もあるとはいえ、私自身や身近な人たち誰もが迎える終末の時
 に心のふれあいが得られるような関係があるように、なるべく日頃から心が
 けておきたいと思いました。

 年齢が増すほどあたたかなストローク交換ができる関係になるべく多く囲ま
 れた人生でありたいと思いました。



 後者については、かつて読んだE.キューブラーロスの「死ぬ瞬間」を思い
 出しました。末期がんの患者への聞き取り調査により、死に行く過程を5段
 階にまとめたものです。

 詳細は本書にまかせるとして、5つのステップを述べますと次の通りです。
 
  否認 → 怒り → 取引 → 抑うつ → 受容

 そのプロセスに寄り添う、本人の話に耳を傾けることが大切だと思い知らさ
 れます。

 すなわち、傾聴、最大のプラスのストロークが重要であるという事になりま
 しょう。

 

 また、緩和医療、緩和ケアとよばれる、積極的な治療行為とは別に、患者さ
 んの痛みなどを緩和するアプローチでは、痛みには、身体的痛み以外に、

  ・精神的痛み
  ・社会的痛み
  ・哲学的・宗教的な痛み(スピリチュアルな痛み)
 
 があり、総じて「全人的な痛み」があるのだといわれています。

 患者さんが訴える「痛み」や、治療方法や体調に関する問いの背景に、身体
 的痛み以外の様々な痛みが存在する場合があり、その際は、それを汲み取る
 ことが大切であると、終末医療の情報で読んだこともありました。

 愛する人たちとのあたたかな心のふれあいは、痛みを軽減させる効果もある
 ようです。

 

 交流分析の講義で「身体的ストロークは、乳幼児やお年寄り・病気の人に特
 に重要である」という事を聞いたことも思い出します。

 痛みをさすってもらう、手を握ってもらう、大切にされていることが実感で
 できる扱われ方は、弱っている人には多少なりとも心が安らげる要素なので
 しょう。

 元気な人でさえ、大切にされていないことを感じたら、苦痛なわけですから。



 寄り添う、傾聴するという姿勢は、介護する側の人たちにとっても重要です。
 私が関わっているNPOでは、どんな話題でもOKの語らいの場を開催して
 いますが、介護する側の方が息抜きに来られたこともあると聞いています。



 このように書いてみると、人が弱っている時、その本人だけでなく支えてい
 る周囲の人達にとっても、傾聴という最大のプラスのストロークがいかに大
 切であるかを、あらためて感じます。

 また、本記事を書くにあたり、闘病日記などいくつかナナメ読みしましたが、
 傾聴だけでなく、一人の人間としての尊厳を最期まで尊重した関わり方や、
 身体的ストロークなどの大切さを再確認するとともに、ストロークという概
 念そのものの大切さも再確認したのでした。




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 発行元:インターネット交流分析研究会
 発行責任:森山貴代  moriyama@iryo.co.jp
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