Transactional Analysis News 174

index No.18

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○○■○■○■○ ●交流分析メールマガジン 第174号     2010/05/31
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○○■○■○■○ http://www.iryo.co.jp/ta-net       2,127名に発行
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 みなさま、こんにちは。

 今月は、杉田先生による講座(通い、通信講座)を中心にご案内します。
 また、コラムでは、つい最近私が読んだ記事が、ストロークについて考える
 のに非常に参考になると思いましたので、それを元に綴りました。
 どうぞご覧ください。
 
                             (森山貴代)
 

■CONTENTS■──────────────────────────


【1】セミナー情報:
   
  (1)杉田峰康先生によるワークショップ【再掲】
     「脚本分析と再決断 〜自己成長・臨床技法ワークショップ〜」

  (2)杉田峰康先生による最新のTA関連知識
     「統合的アプローチによる新しいTA(2)」
      〜西欧的TAから日本的交流分析へ〜

【2】コラム:「心身の成長に必要なのは“愛着”」


【3】お知らせ:ネット動画配信による交流分析通信講座「杉田塾」
         〜 塾生募集と動画6月号予告 〜


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 セミナー情報(1)杉田峰康先生によるワークショップ
          「脚本分析と再決断 
              〜自己成長・臨床技法ワークショップ〜」
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   「人間は成長していく過程で、
  “いないことにされた私”を外に出して祝福してあげる必要があるんです」

                               杉田峰康



 ここでいう「脚本」とは、子供時代に親の影響のもとで発達し現在も進行中
 のプログラムのことです。

 人生のもっとも重要な局面でその行動を指図するもの、と言われています。
 いわば「無意識の人生計画」、「自分の生き方の癖」のようなものです。

 そして、その脚本に気づくための作業を「脚本分析」と言います。
 
 気づいた自分の「脚本」が、これからの生き方に必要なのかどうか判断し、
 もし必要がないのなら、よりよい生き方に軌道修正することを「再決断」と
 いいます。

 このワークショップでは、仕事上での悩みや人間関係の問題など、今あなた
 が直面している事柄を題材にした「脚本分析」や「再決断」の実体験から、
 本当の自分が見えてきます。

 また、共に語り共に学ぶこの勉強会は、お話を聞くだけの講習では得られな
 い実践的な技法修得を助けます。

 

 先月号のコラム「共感的交流」で触れたような「クライエントの中のマイナ
 ス要素」がいかにして本人の中で統合されていくのか、杉田先生直々の再決
 断のワークでそのプロセスを体験してみませんか?



   講 師:杉田 峰康
       (福岡県立大学名誉教授・同大学大学院講師
        日本交流分析学会理事長) 
          
   日 時:平成22年7月31日(土)13:30〜17:00 
           8月1日(日) 9:30〜16:00

   会 場:日本工業大学 3F多目的ホール (東京都千代田区)
   
   参加費:ホームページにて申込受付 1名50,400円(資料代・消費税込)
       一般(電話・FAX・郵送申込)1名52,500円(資料代・消費税込)
       「杉田塾」塾生の方は   1名48,300円(資料代・消費税込)
       【いずれも予約前納制】

                
   詳 細:  http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S1857-10052X-A1.html   


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  内容:
   1.「脚本分析」の理論について
   2.ワークショップで取り上げる問題(例)
   3.ワークショップで用いる技法のいくつか

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 




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 セミナー情報(2)杉田峰康先生による最新のTA関連知識
          「統合的アプローチによる新しいTA(2)」
           〜西欧的TAから日本的交流分析へ〜
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 杉田先生による特別セミナー第4回です。

 今回の主な研究課題は
 ・日本人の心を日本語によって解明し、TAを日本語で実践する 
 ・今日の「自己の病」を日本的交流分析で考える 
 です。

 本セミナーはTAを学習された方限定で、より深くTAのスキルとノウハウを学
 習していただくために企画されています。

 杉田先生が長年培ってこられたご経験と知識に、最新の理論も交えながら進
 められる2日間です。

 カウンセリングや心療内科的治療、看護、保育、教育に従事されている方は
 もちろん、研修講師としてご活躍の方々のご参加をお待ちしています。



   講 師:杉田 峰康
       (福岡県立大学名誉教授・同大学大学院講師
        日本交流分析学会理事長) 
          
   日 時:平成22年9月4日(土)13:30〜17:00
           9月5日(日) 9:30〜16:00


   会 場:日本工業大学神田キャンパス 3F 多目的ホール
   
   詳 細:  http://www.iryo.co.jp/q2724.html  


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  内容:
   1.精神的に「健康な大人になる」とは
       西洋と日本の成熟の違い 
   2.「甘え理論」を学ぶ
       日本人にとって甘えとは 
   3.「甘えの欲求」」から見た心理ゲーム
       屈折した甘えとゲーム 
   4.「関係性TA」と甘え理論
       自己感 と 「自分がない心理」 
   5.「甘え理論」から見た日本的脚本
       「分離の痛み」と追いつけ追い越せの心理 
   6.治療的自己と甘え理論
       転移概念の変化と同一化 
   7.これからの成熟
       甘えを経験しなければ、自分を持つことはできない
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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 



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   コラム:「心身の成長に必要なのは“愛着”」

   ★交流分析やコミュニケーションについて、ともに学びあいませんか?★
      ご意見・ご感想は… 森山貴代 moriyama@iryo.co.jp
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 インターネット上のニュース情報の1つ「 MSN産経ニュース」に、最近興味
 深い記事を見つけました。



 交流分析を学んでいる方なら、「セカンド・チャンス」という記録映画のスー
 ザンという女の子の話を一度は見聞きしたことがあると思います。

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 2歳児だったスーザンは体の発育も言葉も同じ年齢の子よりもとても遅れて
 おり、病院に入院したのだが、その原因が、入院して3週間経っても面会に
 来なかった両親(スーザンの場合は特に母親が育児を拒否した)との間の愛
 情不足にあった。
 それに気がついた病院スタッフが、スーザンと極力言葉や抱っこなどのふれ
 あい、つまりプラスのストロークを与え続けたところ、めきめきと体が発育
 し表情が豊かになるなどの成長が見られた。
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 という話です。

 そのスーザンの事例と似たようなことが、日本でも確認されていた、という
 記事でした。

 ある2人の姉弟への発達支援と記録が20年にわたってなされ、このような詳
 細な記録は世界でも6例しかないとのことです。



 「【虐待はどんな傷を残すのか】(3)
 “犬小屋”に2児を監禁1年半 「究極のネグレクト」回復の鍵は「愛着」」
 
                    (  MSN産経ニュース 2010.5.24)
  http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100524/crm1005241830018-n1.htm 



 概略をお伝えしますと、昭和47年、母親が育児放棄した6歳と5歳の姉弟が
 父親によって犬小屋さながらの建物に、毛布一枚と食事が小皿に1日1〜2
 回しか与えられないという劣悪な環境に1年半監禁され、仮死状態で発見さ
 れた事件があったそうです。

 スーザンと同じく、体の発育は同年齢の子どもたちとはずいぶん遅れており、
 言葉もしゃべれず歩行も困難だったそうです。

 救出され施設へ保護された姉弟は、適切な食事と教育により、めざましい心
 身の発育と、知的レベル・言語レベルも発達を見せたとのこと。

 そのプロセスで、心身の発育に大きく影響したのが、「施設の保育士の女性
 との『愛着』の成立」であったと、その記事には記されていました。

 これは、ネグレクト(育児放棄)から救出された姉弟に対して当時結成され
 た特別な治療教育チームの一員であった、お茶の水女子大学の内田伸子教授
 (発達心理学)の言葉です。



 具体的に保育士との間の『愛着の成立』に、どのようなことがなされたかま
 では触れられていないのですが、「愛着とは、乳幼児期に母親など1人の養
 育者と結ばれる強い絆(きずな)のこと」と書かれているところから、その
 成立のプロセスに保育士からのたっぷりのストロークがあったことを想像し
 てよいといえるでしょう。

 記録によると、女児の方が保育士に早くなつき、すぐさま順調に様々面が発
 達していき、弟の男児は、その保育士にはなつかなかったが別の人に代わっ
 たとたん、姉に追いついていったようです。

 いかに、記事で言うところの「愛着の成立」が大切なのかが分かります。

 ちなみに、成人した現在は、二人とも家庭を持ち子どもを授かり暮らしてい
 るとのこと。
 
 スーザンの記録と重なる部分が多々あり、あらためてストロークの重要性を
 考えせられる記事でした。




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 お知らせ:ネット動画配信による交流分析通信講座「杉田塾」
      〜 塾生募集と動画6月号予告 〜
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  2010年1月よりスタートしている「杉田塾」に関する最新情報です。


 「杉田塾」とは、「統合的交流分析療法」を映像と副読本で1年間かけて学
 ぶ通信講座です。

 毎月配信されるネット映像と DVD、副読本によって「再決断療法」に関する
 知識を深めていただけます。

 動画ソースは現在、下記2つの講座で録画されたものからお届けしています。

 ●「杉田峰康先生のスキルを学ぶ スーパービジョン・ワークショップ 
   〜自己理解と共感的交流の実際〜」
   (2009年9月 http://www.iryo.co.jp/q1732.html )

 ●「「統合的アプローチによる新しいTA 〜自己理解と共感的交流の実際〜」
   (2010年3月 http://www.iryo.co.jp/q2111.html  )



 6月は、3月の講座から「スターンと自己感」と題して、D.スターンの自
 己から自我への発達に関する考え方についての解説部分が配信される予定で
 す。

 ちなみに、今月第5回目の配信内容は、3月の講座から「自己理学と二次構
 造分析」でした。

 見た方から「今まで疑問だったところが理解できた」との感想をいただいて
 おります。今号につきましては、入塾当初に配布された副読本にはない PDF
 資料も補足資料としてダウンロードできるようになっています。



 杉田塾は、今からでもお申込み可能です。
 これからお申込みされても、それまでに配信された動画を見ることができま
 すのでご安心下さい。



   講 師:杉田峰康(福岡県立大学名誉教授・同大学大学院講師)
           (日本交流分析学会理事長)
            
   期 間:平成22年1月より12月までの1年間  

   資 格:・TAを学習された(学習されている)医療、看護、カウンセリ
        ング、保育、教育に従事されている方
       ・研修講師として活動されている方
   
   年会費:1名 27,300円(本体価格26,000円+税)
       (1年間のネット映像閲覧費用、副読本2冊、ネット映像を収
        録したDVD費用含む)
             
   詳 細: http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-qsugitajuku-10052X-A1.html   


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  主な内容:
   1.統合的アプローチとしての交流分析
   2.関係性モデルへの発展の背景
   3.心理ゲームと転移
   4.統合的アプローチとしてのTA・ゲシュタルト療法

  学習システムと入塾生限定の特典:
   1.毎月1回、ネット映像での自宅学習(動画配信)
   2.年2回の「統合的アプローチによる新しいTA」(定員24名)と年1回
    の「脚本分析と再決断」(定員30名)への優先案内・受付
   3.年度末に、毎月のネット映像をDVD2枚組にしてお送りします(非売品)
    
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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 




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 発行元:インターネット交流分析研究会
 発行責任:森山貴代  moriyama@iryo.co.jp
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 このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して発
 行しています。( http://www.mag2.com/ ) 発行登録番号:0000006928
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