━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Transactional Analysis News
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○○■○■○■○ ●交流分析メールマガジン 第173号 2010/04/28
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○○■○■○■○ http://www.iryo.co.jp/ta-net 2,139名に発行
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みなさま、こんにちは。
先日、交流分析の勉強などでお世話になっている先生方のある記念パーティー
に参加してきました。
先生とつながりのある諸先生方、懐かしい勉強仲間、今新しく勉強を始めた
人たちなどが集い、楽しいひとときを過ごしました。
集った人の全てがTAを学んでいるとは限らないのですが、多くの人はTAが接
点でもある会に身を置きながら、「これぞ“TAネットワーク”かも?」と、
楽しい想像をしていました。
今号はボリュームが少ないですが、その分TA濃度100%です。 (森山貴代)
■CONTENTS■──────────────────────────
【1】セミナー情報:
(1)杉田峰康先生によるワークショップ
「脚本分析と再決断 〜自己成長・臨床技法ワークショップ〜」
【2】コラム:「新しいTA」
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セミナー情報(1)杉田峰康先生によるワークショップ
「脚本分析と再決断
〜自己成長・臨床技法ワークショップ〜」
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「人間は成長していく過程で、
“いないことにされた私”を外に出して祝福してあげる必要があるんです」
杉田峰康
ここでいう「脚本」とは、子供時代に親の影響のもとで発達し現在も進行中
のプログラムのことです。
人生のもっとも重要な局面でその行動を指図するもの、と言われています。
いわば「無意識の人生計画」、「自分の生き方の癖」のようなものです。
そして、その脚本に気づくための作業を「脚本分析」と言います。
気づいた自分の「脚本」が、これからの生き方に必要なのかどうか判断し、
もし必要がないのなら、よりよい生き方に軌道修正することを「再決断」と
いいます。
このワークショップでは、仕事上での悩みや人間関係の問題など、今あなた
が直面している事柄を題材にした「脚本分析」や「再決断」の実体験から、
本当の自分が見えてきます。
また、共に語り共に学ぶこの勉強会は、お話を聞くだけの講習では得られな
い実践的な技法修得を助けます。
講 師:杉田 峰康
(福岡県立大学名誉教授・同大学大学院講師
日本交流分析学会理事長)
日 時:平成22年7月31日(土)13:30〜17:00
8月1日(日) 9:30〜16:00
会 場:日本工業大学 3F多目的ホール (東京都千代田区)
参加費:ホームページにて申込受付 1名50,400円(資料代・消費税込)
一般(電話・FAX・郵送申込)1名52,500円(資料代・消費税込)
「杉田塾」塾生の方は 1名48,300円(資料代・消費税込)
【いずれも予約前納制】
詳 細: http://www.iryo.co.jp/q2174.html
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内容:
1.「脚本分析」の理論について
2.ワークショップで取り上げる問題(例)
3.ワークショップで用いる技法のいくつか
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▼ お問合せ:株式会社チーム医療
http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us
★関連情報:杉田先生と学ぶ統合的交流分析療法★
「杉田塾」のお申し込みも受付中です。
5月配信予定の「自己心理学と二次構造分析」は、今年3月に収録した
杉田先生の最新レクチャーです。
詳しくはこちらまでどうぞ。 http://www.iryo.co.jp/qsugitajuku
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コラム:「新しいTA」
★交流分析やコミュニケーションについて、ともに学びあいませんか?★
ご意見・ご感想は… 森山貴代 moriyama@iryo.co.jp
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去る3月27日(土)・28日(日)都内において、杉田峰康先生による「統合
的アプローチによる新しいTA 〜自己理解と共感的交流の実際〜」というテー
マの講座が行われました。
私がスタッフサポートとして2日目の午前中だけその場に同席した時に、
「共感的交流」についてのお話がありました。
「“共感的理解”だったら、ロジャーズの来談者中心療法の理論に出てくる
けれど、“共感的交流”って何だろう?」と興味がわきました。
テキストにあったのは、セラピスト(Th)と相談者(Pt:患者)とのやりとり
の例でした。
そのプロセスを簡単にまとめると次のようになります。
1.カウンセラーは、クライアントが表現したどのアイデンティティー
も認める。(たとえそれがマイナス的なものであっても)
2.クライアントの「+」「−」、両方のタイプのアイデンティティー
を、「+主導(プラス的に意味づけられるように)」にする。
(これは、杉田先生がこれまでおっしゃっていたところの「プラス
がマイナスを凌駕する」ということと通じているように思います)
3.クライアントが、自分自身の中に「+」も「−」もあることを客観
視できるようにする。
そして、肯定的なものが主導権を持って安定している(その人特有
のバランスで)ようになる。
健全な人は「+」「−」のアンビバレンスが統合されている。
成長は葛藤を乗り越えていく。
こうやって文字に書くと、単に、ものの見方や意味づけをプラスに変えるだ
けのコミュニケーションのように受け止められるかもしれません。
しかし、テキストには、そうでないもっと深みのある交流を意味する解説が
ありました。
ThはPtの話を聴く間に、自分の身体(C)の中に「身体で経験される自分」
の場所を作る、というのです。
Ptが伝えようとしていること、表現していることを、頭での知的な理解でな
く、身体=(C)で理解しようとするのがポイントだというのです。
そしてまたそのようなThのかかわりが、Ptが「−」の自分と「+」の自分を
Pt自身の「関係を支える自分」に結びつけるのを助け、Ptが「−」と「+」
を統合できた時Ptの「身体で経験される自分(C)」の中で何かがシフトす
るような交流のようです。
ここでまた新たなキーワードが登場しました。
「身体で経験される自分」? 「関係を支える自分」??
あいにく私の同席時間内には、それが何を意味するかを理解することはでき
ませんでした。
後からテキストをあらためてひもといてみると、それは「自己間関係療法
(S.ギリガン)」の用語のようです。
「自己間関係療法」という言葉も恥ずかしながら今回初めて知り、まだほと
んど何も知らないのですが、「身体で経験される自分」に対して「認知で経
験される自分」という概念もあるようで、この2つの自分の葛藤を同時に抱
える自分を「関係を支える自分」と言うようです。
テキストには、この考えを交流分析の2次構造分析、ゲームを演じないため
の援助に応用した例が記されていました。
・・・ここまで書いて、自分自身の理解の程度が浅いので、皆さんにはさら
にわかりにくいまとめ方になっているかもしれない、と気になり始めました。
興味を持たれた方は、ぜひ機会があったら杉田先生の講座に参加されてみて
ください。
今号の上記セミナー情報でも触れた「動画で学ぶ統合的交流分析療法『杉田
塾』の5月配信動画では、上記講座の初日の講義の一部を配信予定です。
「自己心理学と二次構造分析」というテーマのです。
興味をもたれた方は、学びを深めていかれてはいかがでしょうか?
今回の講座では、日本のTA発展の草分け的存在でいらっしゃる杉田先生が、
今もTAについてのご自身の学びを深めながら先進事例を示してくださったの
を目の当たりにし、「TAは深いなぁ」あらためてと思いました。
「TA」の世界は今もどんどん発展し、他の理論と統合された様々なアプロー
チが生まれていてます。
私もさらに学びを深めていこう(非常にゆっくりペースですが[笑」)と気
持ちを新たにしたのでした。
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発行元:インターネット交流分析研究会
発行責任:森山貴代 moriyama@iryo.co.jp
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