Transactional Analysis News 141

index No.15
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Transactional Analysis News
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  ■ ■ ■  ●交流分析メールマガジン 第141号     2007/08/24
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  ■ ■ ■  http://www.iryo.co.jp/ta-net       2,487名に発行
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 みなさま、こんにちは。
 日中はまだまだ暑さが厳しい日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?
 お盆過ぎた頃、北関東の標高 800数十メートルのところでキャンプしてきま
 したが、そこは夜は20度強ほどまで温度が下がり、長袖を羽織らないと肌寒
 いくらいでした。トンボがたくさん飛んでいて、一足早い「小さい秋」に出
 合ってきました。

 今回は、すでに日程をご案内していたセミナーで詳細が決まったものや、新
 たなテーマのセミナーをご案内いたします。 
                              (森山貴代)

■CONTENTS■──────────────────────────


【1】セミナー情報:
   
  (1)有滝功先生の
     「NLPライフコーチングとコミュニケーション」 

  (2)杉田峰康先生の
     「交流分析基礎理論」

  (3)臨床心理士の先生方による
     「扱いにくいと思われる子とその親への接し方」

  (4)エーブ・ワグナー先生の
     「Say It Straight 率直に話すためのナビゲーション」


【2】コラム:「友達 −かけがえのない存在−」



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 セミナー情報(1)有滝功先生の
          「NLPライフコーチングとコミュニケーション」 
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  139号でご案内した、「NLPライフコーチングとコミュニケーション」セミ
 ナーの詳細が決まりましたので、あらためてご案内いたします。



 「コーチング」は、コーチもクライアントも共に元気になるコミュニケーショ
 ンです。
 それは、クライアント本人が目標に向けて自分のリソース(問題解決の材料)
 に気づき、いかに行動していけばよいかが具体的になるからです。元気になっ
 ていくクライアントと関われることでコーチも元気になれます。
 
 ビジネス界では、かなり認知されたコーチングが産業界のみならず教育の世界
 や家庭の中などさまざまな場で広く実践されることを期待しています。
 
 今回は、NLPをベースにした「コーチング」のポイントをワークを中心にご
 一緒できればと思います。
 きっと楽しいセミナーになるでしょう。           (講師より)



   講 師:有滝 功(慶應丸の内シティキャンパス客員コンサルタント) 
   
   日 時:平成19年12月9日(日)  

   会 場:調整中(東京都内)
   
   詳 細: http://www.iryo.co.jp/q333.html 


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  内容:
   1.NLPライフコーチングとコミュニケーション
   2.NLPコーチングでの原則
   3.対話と質問の仕方に慣れる
   4.「目標の明確化」スキルを使ったコーチング演習
   5.まとめと質疑応答 
                            など
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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 seminar@iryo.co.jp



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 セミナー情報(2)杉田峰康先生の
          「交流分析基礎理論」
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  139号でご案内した、「2日で学ぶ交流分析基礎理論(仮)」セミナーの詳
 細が決まりましたので、あらためてご案内いたします。



 交流分析を初めて学ぶ方・基礎理論と実際を復習したい方向けの、交流分析
 を体系的に学べる講座です。

 交流分析(TA)はアメリカで誕生した「わかりやすい自己発見の方法で、対
 人関係の心理学」です。全般に簡潔で、難しい用語を用いないので、多くの
 人々に理解しやすいのが特色です。

 その理論や方法のどこからでも学ぶことができ、また学習後すぐに活用する
 ことができるので、医学界ばかりでなく家庭、教育界、産業界でも、性格形
 成の分析や、よりよい人間関係を築くのに利用されています。
 今回は、日本における交流分析の第一人者・杉田峰康先生に、「交流分析基
 礎理論」と題して最新の知見も加えてご講演いただきます。
 


   講 師:杉田 峰康(福岡県立大学名誉教授・同大学大学院講師)

   日 時:平成19年12月1日(土)〜2日(日)  

   会 場:調整中(東京都内)
   
   詳 細: http://www.iryo.co.jp/q386.html 



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  内容:
   ●心理療法統合の時代に向けての交流分析:交流分析の基礎知識
   ●自己理解の基礎としての自我を学ぶ
     〜あなたの心の姿とその働き(エゴグラムを読む)〜
   ●カウンセラーとしての基本的人生態度
     〜 自他肯定の治療的自己を目指して 〜
   ●ひきこもりから親密なふれあいまでの道
     〜愛(ストローク)を求める時間の過ごし方〜
   ●あなたの感情生活の源を探る
     〜健全な人間関係を阻む:ラケット感情〜
   ●分かっているのにやめられない、なぜ?
     〜こじれる人間関係(人生ゲーム)のからくりを探る〜
   ●自己実現は“いばらの道”か? 
     〜あなたの人生シナリオの書き換えを目指して〜

                            など
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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 seminar@iryo.co.jp



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 セミナー情報(3)臨床心理士の先生方による
          「扱いにくいと思われる子とその親への接し方」
          ― 発達障害(アスペルガー症候群他)、
            子どもの虐待等の問題への理解 ―
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 交流分析を学ぶ方の中には、子供や子育て中の親の支援をされている方も少
 なくないでしょう。周辺領域情報として当セミナーをご案内いたします。



 落ちつきがない、キレやすいなど、集団が苦手な発達障害の子どもたちも、
 周囲の適切な働きかけと援助によって、安定できます。子どもの扱いに自信
 を失いがちな親の協力を引き出すことも大切でしょう。

 また、虐待も子どもの健全な発達を阻害するもうひとつの大きな問題です。
 発生の原因や背景を考え、子どもと親への具体的な接し方を学びます。

 子どもの集団の中で起こってくる個々の問題への対処とともに、現代社会で
 の子育ての問題について考えたいと思います。



   講 師:宗形奈津子
       (臨床心理士、千葉県教育庁特別支援教育巡回指導職員
        第一高等学院カウンセラー)
       竹前ルリ
       (臨床心理士、ヒューマンコミュニケーションラボL&F代表
        社団法人家庭問題情報センター 主任研究員)
   
   日 時:平成19年9月30日(日)

   会 場:主婦会館プラザエフ 4Fシャトレ  
   
   詳 細: http://www.iryo.co.jp/q374.html 



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  内容:
   ●発達障害、子どもへの対応・親への対応
    1.アスペルガー症候群、AD/HD等への理解
    2.子どもに理解できる言葉かけ・働きかけの実際
    3.発達障害が疑われる子どもの親への援助
   ●子どもの虐待の問題を理解する
    1.虐待は何故起こるか トラウマ・PTSD・依存症等との関連
    2.子育て困難な母親への対応
    3.助け合い支えあう社会を目指して
                            など
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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 seminar@iryo.co.jp



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 セミナー情報(4)エーブ・ワグナー先生の
          「Say It Straight 率直に話すためのナビゲーション」
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 TA+NLPの相乗効果によってコミュニケーション・バリアを壊す BCBプログラ
 開発者、エーブ・ワグナー先生の新しい講座です。

 人は誰でも自分のニーズや欲求をもっています。しかし、良い自己像を持っ
 ていなければ、自分の欲しいものをストレートに求めることは、とても困難
 なことです。
 また、自分の欲しいものを求めない別の理由は、それが手に入らなかった時
 のことを心配するからです。
 
 ここでいう「良い自己像」は、交流分析での「I am OK」の構えといえるで
 しょう。

 このセミナーでご紹介する考え方や技法は、どれもとても効果的なものです。
 単独に用いてもよいし、時には組み合わせて使うことができます。
 これらの技法を練習して、自動的に使えるようにできれば、おのずとあなた
 のコミュニケーション能力が高まり、困難な問題を克服し、自分の人生の質
 を向上させることができるでしょう。

 率直に言いたいのに、それができないと悩んでおられる方々のご参加をお待
 ちしています。



   講 師:エーブ・ワグナー(エーブワグナー&アソシエイツ)
       通訳/楯 江里奈
   
   日 時:平成19年10月5日(金)  

   会 場:新宿NSビル3F西ブロック 306会議室(東京都新宿区)

   詳 細: http://www.iryo.co.jp/q389.html 



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  内容:
   1.私が変えたいと望んでいる繰り返される問題、そして/または行動
   2.本音で話す原則 
   3.本音で話すエクササイズ
   4.自ら決定し、責任をとる 
   5.あなたが望むことを求める 
   6.感情を表現する 
   7.課題を解決する
                            など
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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 seminar@iryo.co.jp



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コラム:「友達 −かけがえのない存在−」           
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 今回のコラムには、最近体験した「友達」にまつわることを書こうと思いま
 す。

 一つは、子どもキャンプのスタッフとして参加した3泊4日という日々の中
 で、知らない子同士だった子どもたちがだんだんと友達になっていく様子か
 ら感じたこと。

 もう一つは、70歳前の知人が学生時代の1学年上の先輩方と50年ぶりに再会
 した食事会に、偶然混ぜていただいた時に感じたことです。



 子どもキャンプにはある自治体主催で、その地域に住む60名近い小学校4年
 生から6年生の男の子女の子が参加していました。所属している学校は、も
 ちろん様々です。その子たちが男女混合縦割りの5グループに別れ、それぞ
 れに高校生から大学生までの学生リーダーが、男女一人ずつついていました。
 
 私は裏方として参加し、時にどこかのグループと活動を共にし、また、少し
 離れたところから集団全体の活動プロセスを見たりしていました。
 
 子どもたちの人とつながる力、適応する力はすごいなぁと思いました。彼ら
 は事前説明会でグループの仲間やリーダー達と顔合わせをしているものの、
 ほとんど顔見知り程度の集団の中に一人入り、数日の生活を共にしていくの
 です。

 野外炊事、ナイトウォーク、キャンプファイヤー、様々なレクリエーション、
 そして食事やお風呂、清掃など、学生リーダーたちが組み立てた様々な活動
 プログラムをこなしていく中で、自然と子どもたち同士の交流が活発になり、
 関係が深まっていく様子がうかがえました。


 3日目にもなると、率直に自己主張しあえる関係、互いをより思いやる関係
 もかなり出てきました。ケンカして悔し涙を流していたかと思うと、しばら
 く経ったら仲直りしている様子も見られました。

 中には、なかなか集団に溶け込めない子もいました。自らそれを選んでいる
 ように見える子もいれば、どうしたら交わることができるのかその方法が分
 からない感じの子もいました。
 
 そのような子たちを見ながら、「同じ時間と空間を共に過ごしていても、他
 者や集団に開かれている子と、閉じている子がいるのだなぁ」と思いました。

 閉じることで傷つくことから身を守っているのでしょうか?
 
 
 私自身、子どもの頃は幼稚園2つ、小学校3つを経験しましたが、転校生と
 いうのは好奇心の目にさらされたりからかいの的になることも多く、だんだ
 ん傷ついたり嫌な思いをしたくないために、閉じ気味で受身的な交流パター
 ンを身につけていたかもしれません。子どもたちの様子を眺めながら、そう
 自分を振り返りました。

 
 4日間、様々な個性の子どもたちと生活を共にして感じたのは、彼らには自
 分を素直に表現する力、関係を修復する力があるということです。そのよう
 な力があるからこそ、互いに「友達」になっていくのだなぁと感じました。
 相手に関心を持つ心(他者や集団に開かれた心)も必要だと思いました。

 彼らがこれから大人になっていくプロセスの中には、人間関係で傷つくこと
 や人間関係の影の面にも触れることがあるでしょう。それでもなお、自分を
 素直に表現し、関係を修復し、相手に関心を持つことを怖れないでやっていっ
 て欲しいと願わずにはいられませんでした。


 
 学生リーダーたちの大半も、このキャンプで育ってきた人たちです。小学生
 の頃キャンパーとして参加し、そこではぐくまれた友情により、仲間同士で
 支えあいながらこの活動をしている様子がうかがえました。今では無二の親
 友の関係になっている人たちもいるようです。

 このようなすてきな体験をした学生達が、今度は子どもたちに「友達作りの
 場」を提供し、ふれ合いながらファシリテートしている・・・。こういう活
 動が、次の世代へと受け継がれていくのは素晴らしいことだと思いました。



 話は変わって・・・。
 先日、自分の親よりも年上の知人の女性(なぜかその方との関係は、互いに
 「友達」という感覚なのが不思議です)が、地方から上京してくる連絡をそ
 の日の朝受けました。

 久しぶりの再会なので、急きょ夕食を一緒に食べることにしたのですが、そ
 こには彼女の大学時代のクラブの先輩男性2人もやってきました。70歳を超
 えた方々でした。

 男性同士は卒業後も交流があったようなのですが、彼女は学校卒業後すぐに
 海外に引越し長い間海外生活をしていたので、なんと50年ぶりの再会だった
 のでした。
 
 3人の先輩方は、互いに「○○ちゃん」「○○(呼び捨て)」と学生時代と
 同じあだ名で呼び合いながら、懐かしい話に盛り上がったり、その後の人生
 を語り合ったりされていました。

 私もまた、男性方が知らない彼女の一面を紹介したり、また彼女が私のこと
 を紹介してくれたりと、その場の「仲間」に入れてもらっていました。

 その場の雰囲気は、全員がまるで学生時代に戻ったような感じでした。特に
 3人の先輩方には、50年という隔たりなどまるでないようでした。お酒の力
 もあってか、互いにやや遠慮気味だったのは最初のほんのわずかな時間だけ
 で、後は自分をオープンにした本音の会話が続いていました。



 先輩方のオープンでストレートな会話を聞いていると、この人たちは学生時
 代に共に時を過ごし、分かち合い、つながり、本当に信頼しあっているのだ
 なぁという感じがしました。

 私が70歳になった時も、この先輩方のように、素直な自分でいられる友人と
 の語らいの時間を持ちたいものだと、強く思いました。



 コラムを書きながら、「友達」ってそもそもどういう人のことを言うのだろ
 う? とふと気になり、辞書で引いてみました。

   友達:一緒に勉強したり仕事をしたり遊んだりして、親しく交わる人。
      友人。友。朋友(ほうゆう)。
   親友:互いに信頼し合っている友達。きわめて仲のよい友達。

  ( goo辞書 http://dictionary.goo.ne.jp/ より)

 あぁそうか! 「友達」って、交流分析の時間の構造化でいう「親交(親密
 さ)」が多い関係だから、友達になれるんだ。と、今さらながらあらためて
 気がつきました。



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 発行元:インターネット交流分析研究会
 発行責任:森山貴代
 moriyama@iryo.co.jp
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