Transactional Analysis News 120

index No.12
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Transactional Analysis News
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  ■ ■ ■  ●交流分析メールマガジン 第120号     2005/11/30
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  ■ ■ ■  http://www.iryo.co.jp/ta-net       2,544名に発行   
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 みなさま、こんにちは。明日から12月ですね。
 今年1年、いかがでしたか?私は時の経つのが早いなーという感じです。
 メルマガも年末から来年早々にかけてのセミナーのご案内です。 
                              (森山貴代)

■CONTENTS■──────────────────────────


【1】本の紹介:気づきの処方箋第3集「あたたかいふれあいの再認識」

【2】セミナー情報1:TAネットワーク東京地方会
            〜困った人びとの交流分析〜

【3】セミナー情報2【再掲】:TAネットワーク京都地方会
            〜ストレスコントロール実習セミナー〜

【4】セミナー情報3【再掲】:TAネットワーク東京地方会
            〜コミュニケーション・スキルアップ・セミナー〜
 
【5】コラム:「“心の器”の中身(5)」



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【1】本の紹介:気づきの処方箋第3集「あたたかいふれあいの再認識」


  118号でご案内したセミナー、「心とからだの健康セミナー 市民公開講座」
 (ストレス対策委員会主催 http://www1.odn.ne.jp/~psr/ )の昨年の講演が、
 書籍としてまとまりました。
 
 昨年は、「あたたかいふれあいの再認識」がテーマで、交流分析の理論がベー
 スとなっている4人の先生方のお話を読むことができます。

 自己肯定感と寛容の心、問題解決に役立つ「本物の感情」とは、ストローク、
 アイ・メッセージ、時間の構造化などについて触れられており、今まさに
 「あたたかいふれあい」というものを再認識することの重要性を考えさせら
 れる一冊です。


   気づきの処方箋第3集「あたたかいふれあいの再認識」

   著:花岡芳雄 (吉祥寺通り花岡クリニック院長)
     花岡啓子 (PSRストレス医学研究所所長)
     江花昭一 (横浜労災病院心療内科部長)
     杉田峰康 (福岡県立大学名誉教授)

   発行所:金原出版(株) 発行日:2005年11月
   定価:1800円(税別)

   お申込・お問合せ: PSRストレス医学研究所
              psr@pop02.odn.ne.jp 


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【1】セミナー情報1:TAネットワーク東京地方会
            〜困った人びとの交流分析〜

 
 今回の講座では「困った人だなあ」と感じるよくある典型的なパターンをい
 くつかピックアップし、構造分析、ゲーム分析、禁止令、ラケット感情、基
 本的構えなど交流分析で勉強する様々な分析方法や理論を駆使して、「困っ
 た人びと」との上手な付き合い方を、タイプ別に学習していきます。

 今年の10月に開催した同セミナーの好評再開版です。
 前回参加を逃した方にはチャンス再来です。


  講 師: 杉田峰康(福岡県立大学名誉教授、同大学院講師)
         (日本交流分析学会理事長)


  日 時: 平成18年2月25日(土) 13:30〜17:00
             26日(日)  9:30〜16:00

  場 所: 食糧会館(東京都千代田区)

  参加費: 一般 18,000円(資料代・消費税込)
       TAネットワーク会員の方 15,000円(資料代・消費税込)


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  内容:・困った人にはどんなタイプがいるでしょう?
     ・困った人たちと交流分析
     ・困った性格の人とつきあう方法


   [詳細] http://www.iryo.co.jp/shinri/seminar/N84.htm 
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 ▼ お申込み・お問合せ:株式会社チーム医療 seminar@iryo.co.jp



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【2】セミナー情報2:【再掲】TAネットワーク京都地方会
            〜ストレスコントロール実習セミナー〜

 
 開催時期が迫ってきたので、再度ご案内いたします。


 現在はストレスの時代だといわれています。
 この激しい時代の変化の中で誰もが心のやすらぎを求めています。

 人生で出会うさまざまな出来事、人間関係でのトラブルの中で心身共に健やか
 に過ごす ためにはどうしたら良いのでしょうか。
 
 この講座では、ストレスとその対処行動の理解、ストレスを少なくするための
 人間関係のあり方を交流分析の観点から学びます。さらに米国で注目を浴びて
 いる認知療法を分かりやすく紹介し、日常生活のストレス状況への応用を目標
 にしています。

 物の見方、考え方、行動を変えることによって、ストレスに対処し、不安、怒
 り、落ち込みなどの否定的感情から抜け出す具体的な方法を学びます。

   
  講 師: 芦原 睦
       (中部労災病院心療内科部長)
       (日本交流分析学会常任理事/同認定研修スーパーバイザー)

       小林 展子
       (ポンティキュラス心理研究所代表)
       (臨床心理士、サンタフェNLP/発達心理学協会認定トレーナー) 

       梅本和比己
       (チーム医療代表取締役社長)
       (サンタフェNLP/発達心理学協会認定トレーナー)
       (日本交流分析学会認定交流分析士)


  日 時: 平成17年12月17日(土) 13:30〜16:40 
             18日(日) 9:30〜15:30

  場 所: アピカルイン京都(京都市左京区))

  参加費: 一般 18,000円(資料代・消費税込)
       TAネットワーク会員の方 15,000円(資料代・消費税込)


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  内容:・ストレスとその疾患・対処行動
     ・人間関係のストレスとTA・NLP
     ・ストレスへの認知療法的アプローチ


   [詳細] http://www.iryo.co.jp/shinri/seminar/N82.htm
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 ▼ お申込み・お問合せ:株式会社チーム医療 seminar@iryo.co.jp



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【4】:セミナー情報3:【再掲】TAネットワーク東京地方会
            〜コミュニケーション・スキルアップ・セミナー〜


 開催時期が迫ってきたので、再度ご案内いたします。


 交流分析のほか、さまざまなコミュニケーション・スキルを学びます。

 人間関係に不可欠なコミュニケーション・スキル。
 交流分析の講師は、杉田峰康先生です。
 杉田先生ご自身も、講座の中でよく「アサーション」や「認知療法」を紹介さ
 れています。

 この機会に、交流分析の周辺領域の学習をお勧めします。
 

  日 時:平成18年1月28日(土) 13:00〜17:00
            29日(日) 9:30〜16:40
 
  場 所:食糧会館(東京都千代田区)

  参加費:会員 15,000円(資料代・消費税込)
      一般 18,000円(資料代・消費税込)

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  内容:・NLPライフコーチングとコミュニケーション …有滝功

     ・BCB (TA+NLP)とコミュニケーション …梅本和比己

     ・認知療法とコミュニケーション …小林展子

     ・交流分析とコミュニケーション …杉田峰康

     ・アサーションとコミュニケーション …平木典子
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  講師:有滝 功(慶応丸の内シティキャンパス客員コンサルタント)
         (サンタフェNLP/発達心理学協会認定
          アシスタントトレーナー・ NLPライフコーチ)
     梅本和比己(チーム医療代表取締役)
          (サンタフェNLP/発達心理学協会認定トレーナー)
          (日本交流分析学会認定交流分析士) 
     小林展子(ポンティキュラス心理研究所代表)
         (心理学博士、臨床心理士)  
         (サンタフェNLP/発達心理学協会認定トレーナー)
     杉田峰康(福岡県立大学名誉教授、同大学院講師)
         (日本交流分析学会理事長)
     平木典子(跡見学園女子大学教授)
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 ▼ お申込み・お問合せ:株式会社チーム医療 seminar@iryo.co.jp



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【5】コラム:「“心の器”の中身(5)」
 
 
  「心が、体験やそれにまつわる気持ちを貯めていく器だとしたら…?
 それぞれの人の“心の器”には、どんなものがどれくらい入っているのかな?」
 
 時々そんなことを考えたりします。



 今回は、「感受性と表現の個性」についてです。
 交流分析とは少し離れた点も多々ありますがが、今自分の中でいろいろ考え
 ているホットなテーマなのでご了承下さい。(苦笑)



 私事ですが、先々週の週末から一週間、ある会のお仲間と二人で初めての写
 真展を開催しました。
 相方のHさんは日常の中で撮りためた湘南の海や空を、私は沖縄・八重山諸
 島への旅行で撮影した風景を、額装したり、カレンダーにして、展示しまし
 た。

 展示された作品は、一目でどちらのものか分かるくらい印象が違い、また話
 しているうちに互いの風景に対する向き合い方も違うことが分かり、とても
 面白く感じました。
 
 互いの作風には、その個性にも幼い頃の親とのかかわりの中で取り込んでき
 たものが影響している部分もあるのだなぁ、興味深いなぁと思った次第です。



 Hさんが精力的に写真を撮り始めたのはここ一年ほどだそうですが、実はお
 父さんが花や虫のカメラ撮影が趣味の人で、カメラそのものは小さい頃から
 触れる機会が多かったといいます。
 
 お父さんは大人用の虫取り網とカメラを、Hさんは子ども用の虫取り網を持
 ち、野山を一緒に歩き回った思い出を語ってくれました。

 また数年前に、ネイチャーゲームのようなものを体験し、それまで忘れてい
 た「自然が好きだ」ということを「思い出した」のだそうです。

 そして、それまでやっていなかったデジカメで自分の好きな自然の風景を撮
 るという行動を起こし、それが積み重なって、今回の写真展開催に至ったよ
 うです。(偶然私も、旅で撮りためた写真を見てもらう写真展の機会を持ち
 たいと思っていたところに、たまたま会う機会があり、一緒にやることにな
 りました。)

 私はその話を聞いて、知らない間に幼い頃の親子のふれあいの思い出が今の
 Hさんを作り上げている一つの道筋なのだと思ったのでした。



 Hさんの作品は、実在の風景でありながら実在とは思えない幻想的なものも
 多く、また同系色でまとまっているものが多いのが一つの特徴でした。
 海や砂浜を接写しているものや、色は青なら青系統、黄色系統、オレンジ系
 統といったようなたとえ方ができるものなどでしたが、それらになんとなく
 共通して見えるHさんらしい視点があるような気がしました。
 
 本人いわく、「何かを感じてもらったらそれでいい。何を感じるかはその人
 の自由。」と語りました。
 
 また、本人にとってデジカメで風景を撮るということを別の言葉で表現する
 と、それは刻々と変化する色や形を「閉じ込める」ということなのだそうで
 す。

 そういった表現の個性、感じ方の個性がどこから来るのかまではわかりませ
 んが、Hさんの語り方を見ていると、決して早口でなく、自分の内面に言葉
 を探しに行くように時々目を閉じて何かを感じ、キャッチしたものを言葉に
 しているように見えました。

 そういった自分自身との対話の仕方はどこから来ているのか興味津々でした。
 今までの人生の中で幼い頃からの周囲との交流の中で身につけてきたパター
 ンなのか、生まれもってのその人の特性なのかは、そこまでは分かりません
 でしたが・・・。

 Hさんとはそれほど長い付き合いでなく、今回一緒にこういった活動をする
 中で、いろいろな話を聞きその人自身とより長い時間接してみて、「こうい
 う人だったのかぁ!」とその個性の違いを楽しんでいます。
 


 一方、私はと言いますと、写真はカメラが趣味というよりも、登山や旅で出
 会う美しい風景や、近所を散歩する中で見かける季節の移り変わりを撮るの
 が好きで細々とやっていました。ここ最近は八重山諸島の風景がお気に入り
 で、旅に出てはカメラ片手にぶらぶらしています。

 面白いのは、旅に出ても、人や自分などの人物を撮るよりも、風景を撮るこ
 とに一生懸命になることです。

 今回プロフィールを書くために自分を振り返って、小さい頃、両親の故郷で
 過ごした時間と体験が私の自然好きの原点だと気がつきました。
 それらは、瀬戸内海の島だったり、小さい山々に囲まれた当時は田んぼや雑
 木林のある小さな町だったりします。
 今気に入っている八重山の島には、そのころ感じた「におい」や「空気」が
 あるような気がして、そのなんともいえない懐かしさが好きなのです。



 作風は、幻想的抽象的というより、写実的で、ガイドブックで紹介するよう
 な感じのものが多いのが特徴です。

 風景に対して、美しいものを、感動した瞬間を「切り取っておきたい」とい
 うのが一番強い動機となっています。
 自分の心の中には、「地球上には、私たちの国には、私の住んでいる地域に
 は、こんな素敵な自然があるんだよ。それを失うも生かすも、私たち自身の
 行動や気持ちにかかってるんだよ。もっと大切にしようよ。」ということを
 「伝えたい気持ち、知ってもらいたい気持ち」があるのを自覚しています。

 「何かを感じてもらいたい、感じるのはその人の自由」というHさんの作品
 とは違う表現になるのは当然だなぁと思いました。


 
 そして、私はまた、作品に対してある種の「完全であれ」を持っていること
 にも気がつきました。、
 構図にはうといのですが、撮影の段階または印刷の段階でノイズ(ざらざら
 した色合い)が出るのが気に入らなく、どうもしょっちゅう「これもノイズ
 があるんだよねー」と会場でつぶやいていたようです。また、「レンズの反
 射がはいちゃってるのって、技術知らないみたいでかっこ悪いよねー」とも
 思っていました。

 それに対しH氏は、「ノイズは気にならないんだよねー、ノイズが多少あっ
 てもそこから感じられるものがあるならいいじゃない」「レンズの反射だっ
 て、それがあるからいいって言う人もいるし、わざとそういうのを入れるプ
 ロだっているって聞くし」という考えでした。

 
 
 互いの作品の中で空や海の写真が多かったのが共通していた点でしたが、一
 口に風景の写真と言っても、それとの向き合い方・かかわり方、表現につい
 ての考え方などそれぞれであり、それだからこそ多様で楽しいのだと感じま
 した。

 そして、作品として表現されたものには、その人の「心の器」にどんなもの
 が入っているかがちゃーんと現れるものなのだと、あたりまえのことを再認
 識した、楽しく興味深い体験となったのでした。
 

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 発行元:インターネット交流分析研究会
 発行責任:森山貴代
 moriyama@iryo.co.jp
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