Transactional Analysis News 119

index No.12
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  ■ ■ ■  ●交流分析メールマガジン 第119号     2005/10/28
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  ■ ■ ■  http://www.iryo.co.jp/ta-net       2,531名に発行   
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 みなさま、こんにちは。こちらは朝晩肌寒くなってまいりました。
 今年は秋雨の時期が顕著で、今月前半は雨の日がずっと続いていたりしまし
 たが、ここにきてやっとさわやかな秋晴れの空が見られるようになりました。
 街ではもう年賀状印刷の広告が目に留まるようになってきました。時が経つ
 のは早いものです。
 
                              (森山貴代)

■CONTENTS■──────────────────────────


【1】本の紹介:ただいま制作中「エゴグラム実践マニュアル」
         〜自己成長エゴグラム(SGE)と対処行動エゴグラム(CB-E)
          のマニュアル〜

【2】イベント情報1:日本交流分析学会 中央研修会2005秋
           「人格適応論の基礎と応用」

【3】イベント情報2:日本TA協会主催セミナー
           2005年度TA202ワークショップ
           「再決断療法ワークショップ」

【4】無料体験セミナー「よりよい人間関係とコミュニケーション・スキル」
   〜BCB(Breaking The Communication Barrier)〜
 
【5】コラム:「“心の器”の中身(4)」



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【1】本の紹介:ただいま制作中「エゴグラム実践マニュアル」
         〜自己成長エゴグラム(SGE)と対処行動エゴグラム(CB-E)
          のマニュアル〜


 チーム医療主催メンタルヘルスセミナーでおなじみの、芦原睦先生(中部労
 災病院心療内科部長・勤労者メンタルヘルスセンター長)監修による、新し
 いエゴグラムのマニュアル本の制作が、株式会社チーム医療により進められ
 ています。

 対処行動エゴグラム(CB-E)は、TAネットワーク京都地方会(平成17年12月17
 日(土)18日(日))「ストレス・コントロール実習セミナー」でも紹介さ
 れる予定です。 http://www.iryo.co.jp/ta-net/SEMI/N82.htm 
 
 
 発刊予定日が分かり次第、当メールマガジンにてご案内いたします。



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【2】イベント情報1:日本交流分析学会 中央研修会2005秋
           「人格適応論の基礎と応用」

 
 講師は会員である花岡啓子先生です。先生は、人格適応論でTA理論をブレン
 ドしたヴァン・ジョインズ博士の研究所に何度か足を運んで学ばれた、この
 領域に関する本邦の心療内科領域での臨床の第一人者です。

 午後のシンポジュームは、花岡先生、繁田千恵先生、新里里春先生がシンポ
 ジストとして登壇されます。当学会員による人格適応論に関する講演及びシ
 ンポジュームは今回初めてです。

   
  講 師: 花岡 啓子氏(PSRストレス医学研究所)

  シンポジスト:    
       花岡 啓子氏(PSRストレス医学研究所)
       新里 里春氏(琉球大学教育学部教授)
       繁田 千恵氏(立正大学)

  日 時: 平成17年11月6日(土) 9:30〜16:30 
  
  場 所: 東京大学農学部・弥生講堂(東京都文京区弥生1−1−1)

  参加費: 
      ・日本交流分析学会員 8,000円 非学会員 10,000円
      ・大学生・大学院生  2,000円
      ・学会認定交流分析士/研修スーパーバイザー 2,000円       


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  内容:
      ・人格適応論の基礎 花岡啓子氏(PSRストレス医学研究所)

   ・人格適応論の応用1 人格適応調査票と自我状態との関連性について 
             新里里春氏(琉球大学教育学部教授)
 
   ・人格適応論の応用2 繁田千恵氏(立正大学) 


   [詳細]  http://iryo.co.jp/ta-net/jta/2005aki.pdf 
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【3】イベント情報2:日本TA協会主催セミナー
           2005年度TA202ワークショップ
           「再決断療法ワークショップ」


 日本TA協会会員に限定されたワークショップです。
 再決断療法の第一人者である深沢道子前会長、高橋典子現会長をファシリテー
 ターに、個人の変化と成長に焦点をあてたセラピーワークを行います。
 「再決断療法」「セルフ・リペアレンティング」の理論と技法が背景になっ
 ています。


  日 時:平成17年11月26日(土) 10:00〜16:30
            27日(日) 9:30〜16:00
 
  場 所:南青山会館(予定、東京都港区)

  参加費:一般会員 30,000円
      学生会員 20,000円

  定 員:30名

  申込締切:10月23日

              
 ▼ お申込み・お問合せ:日本TA協会  http://www.taaj.gr.jp/ 



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【4】無料体験セミナー「よりよい人間関係とコミュニケーション・スキル」
   〜BCB(Breaking The Communication Barrier)〜

 
  TA+NLP(神経言語プログラミング)の相乗効果によってコミュニケー
  ション・バリアを壊すこのセミナーを、実際に体験してみませんか?
 


  日時:2005年11月22日(火) 18:30〜20:30
        11月23日(水・祝) 13:30〜15:30
     (両日とも同じ内容です)

  場所:チーム医療研修室(東京都豊島区)
     会場案内  http://www.iryo.co.jp/teamiryo/map/teamroom.vs  

  定員:限定18名(お申込順)

  講師:梅本 和比己  ・BCBファシリーテータ
             ・株式会社チーム医療代表取締役
             ・サンタフェNLP/発達心理学協会認定トレーナー 


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  内容:1.BCBセミナーは、どんな目的で行うか説明します。
     2.どんな項目を学習するか説明します。
     3.いくつかの考え方やテクニックの体験学習を行います。

     *BCBのホームページ  http://www.iryo.co.jp/bcb/ 
     *関連セミナー:自己成長セミナー
        http://www.iryo.co.jp/bcb/semi/seminar1498.htm
 
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 ▼ お申込み・お問合せ:株式会社チーム医療  sasaki@iryo.co.jp 



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【5】コラム:「“心の器”の中身(4)」
 
 
  「心が、体験やそれにまつわる気持ちを貯めていく器だとしたら…?
 それぞれの人の“心の器”には、どんなものがどれくらい入っているのかな?」
 
 時々そんなことを考えたりします。



 今回は、「友達と過ごす時間・共有体験」についてです。


 
 カウンセリングの勉強会でおつきあいのある先輩方との間で、時々次のような
 ことが話題にあがります。

 
  「最近の子ども達の悩みの中に、
   『友達の作り方がわからない』というのがあるそうよ。

   友達って、わざわざ作るものなのかしら?
   自然に『なる』ものじゃないのかしら?」


 先輩方といっても、私の親くらいの年齢の大先輩から5〜6歳年上の方々まで
 幅広くいらっしゃるのですが、みなさん「そうよねー。不思議よねー。」とい
 う感じの反応です。


 
 先日、時間の構造化のことを少し復習していた時に、ふとこの会話を思い出し
 ました。そして、こんなことを思いました。

   なぜ、今の子ども達は、
   「友達ができない」でなく「作り方が分からない」と悩むのか?
   (もしかしたら、学生さん、お母さん方同士などもそうかも?)

   もしかしたら、自然に友達になっていくプロセスを経るほど、
   共に時間を過ごしていないのかもしれない??

   だから、「なる」のではなく「作る」かかわりを意図的にしないと、
   友達もできないのかも?

 学校が終われば、塾に習い事。遊ぶためにも「アポイント」が必要なのだと
 子どもを持つ友人から聞いたこともあります。

 そういえば、私の自宅の近所にも小学校はありますが、放課後の時間帯に家
 の近所を出歩いても(フリーランスなもので)、子ども達の姿はほとんど見
 かけることはありません。

 

 これは、あくまでも私の推論ですが・・・。

 「親交」とまではいかなくても、そもそも友達同士遊んだり、気持ちをぶつ
 け合ったりする時間そのものが、今の大人世代と比べて減っているのかもし
 れないと、ふと思ったのです。

 
 もちろん、ソーシャル・スキルそのものの問題もあるでしょう。
 それにしたってもそもそもは、人とのかかわりの場数を踏むことで身につい
 ていくものです。
 
 場数を踏むためには、それだけの「経験のための時間」が必要だと思いませ
 んか?
 そして、何度も繰り返すプロセスの中で体験していくことが・・・。



 人が他者との関係を構築していくには、たいていは時間が必要です。
 互いに交流する時間を重ねることで、どんな人柄なのか、価値観なのか、ど
 こが自分と合うのか違うのかなどを理解し、また、体験を共有し、気持ちを
 共有し、親しみを覚え、「つながり」の手ごたえを感じていくものなのでは
 ないでしょうか?
 
 時にはケンカしたり葛藤が生じたり、心が離れることもあるでしょう。
 そんな時に湧き上がってくる自分のマイナス感情と上手に付き合ったり、相
 手との関係を修復したり、折り合ったりすることも、時には必要でしょう。

 悩んでいる彼らが「友達作りの方法(ノウハウ?)」にどのようなものを求
 めているのか分かりませんが、プロセス抜きで一つ二つのスキルやノウハウ
 だけで簡単に友達を「作る」ことができると期待しているのであれば、それ
 は何か違うなぁと思います。

 (彼氏・彼女にも同じことがいえますよね。「作る」のではなく、自然にそ
 うなれるプロセスを積み重ねたらいいのに・・・。)



 そういえば、つい最近、道で小学生中学年くらいの2人の少女とすれ違いま
 した。一人は自転車に乗って(Aちゃんとします)、一人は今にも走り出し
 そうな早足でした(Bちゃんとします)。

  A:
  (自転車に乗ったまま、ペダルを逆回転して惰性のスピードで走りながら)
  「ねぇ、早く!私が合わせてあげてるんだから、あなたも合わせてよ。」
      (私・・・なら降りて押して一緒に歩いたらいいのに)
  
  B:「うん」(あせって小走りになる)

  A:「○○ゲームしようよ。
     あれをたーくさんやると、親友になれるんだよ。」
      (私・・・ほんとかなーーー)
 
  B:「ほんと?(追いついて横に並んで、うれしそうに)」
      (私・・・なんか、友達というより支配されてないかい?
           この子達は今後本当に「親友」になれるのかなー・・・)

 一緒に遊ぶといっても、相手と直接向き合う遊びはどれくらいあるのでしょ
 うね? 今の遊びの中に。
 ゲームなどは、そういったツールを介してコミュニケートしているけれど、
 お互いの表情を見たりするより、画面やツールを見ている時間の方が多そう
 ですし。

 鬼ごっこなど道具がなく自分そのものだけで相手と関わりあい、ふれあうよ
 うな遊びも、かつてほどはなくなっているのかもしれないとも思ったり・・・。



 このところ、批判おばさんになってしまっていますが、子どもも大人も忙し
 すぎて、人との関係にもインスタントのようなものを期待しているのではな
 いかと感じてしまうことが少なくありません。

  経験の積み重ね、プロセス、
  共に過ごす時間をより多く持つ、熟す、待つ・・・

  ふれあう、見つめあう(アイコンタクト)、気持ちをぶつけあう・・・

 そういう、まどろっこしい、どろくさい、照れくさいことを、あらためて見
 直してみたい今日この頃です。

  
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 発行元:インターネット交流分析研究会
 発行責任:森山貴代
 moriyama@iryo.co.jp
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 行しています。( http://www.mag2.com/ ) 発行登録番号:0000006928
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