Transactional Analysis News 114

index No.12

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Transactional Analysis News
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  ■ ■ ■  ●交流分析メールマガジン 第114号     2005/05/24
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  ■ ■ ■  http://www.iryo.co.jp/ta-net       2590名に発行  
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 みなさま、こんにちは。気がつけばずいぶんと日が長くなったものです。
 よく考えたら、後一ヶ月ほどで「夏至」ですものね。私の住んでいるあたり
 では、アジサイも色づき始めました。先日、住んでいる町のバラ園に行って
 来ました。ちょうど満開の見ごろでした。後2週間もすれば、例年ですと関
 東地方は梅雨入り。季節は絶えず移り変わっているのだなと、あらためて思
 う今日この頃です。               

 今号は、今後のTAネットワーク主催セミナー情報や、新刊情報を中心にお届
 けします。
                             (森山貴代)

■CONTENTS■──────────────────────────


【1】本の紹介:「交流分析療法 〜エゴグラムを中心に〜」改訂新版

【2】学会情報:第30回日本交流分析学会学術大会(再掲)

【3】セミナー情報1:今後のTAネットワーク主催セミナーの予定

【4】セミナー情報2:東京セルフ研究会
           杉田峰康先生による交流分析研修会 
 
【5】コラム:「ほめ上手・ほめられ上手(2)」



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【1】本の紹介:「交流分析療法 〜エゴグラムを中心に〜」改訂新版


 2005年6月に、新里里春先生による「交流分析療法 〜エゴグラムを中心に〜」
 の改訂新版が発売されます。

 本書では、「自我状態の機能的側面」や「構造分析」「二次的構造分析」など
 の解説が、エゴグラム(ECL-R )の採点結果をもとに約270ページにわたっ
 て行われています。
 
 エゴグラムの数多くのタイプ別解説は非常に役立ちます。

 なお、この本は平成4年(1992年)に発行された本の改訂新版で、新里先生が
 新たに加筆された文章もかなり含まれています。



  「交流分析療法 〜エゴグラムを中心に〜」改訂新版

   著:新里里春
   発行所:株式会社チーム医療  / 発行:2005年6月 
   定価:2800円(税別)

   お申込・お問合せ:株式会社チーム医療 
            shouhin@iryo.co.jp 担当:中村



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【2】学会情報:第30回日本交流分析学会学術大会

 
 第30回日本交流分析学会学術大会の開催日が近づいてきました。

 大会テーマ:交流分析の可能性を求めて

 【期 日】 平成17年6月16日(木)〜17日(金)
 【会 場】 東京都品川区立総合区民会館「きゅりあん」


  16日(木)
   【講習会】テーマ:「TA理論を用いた自己理解と他者理解」

  17日(金)
    【教育講演】テーマ:「人間の成熟を求めて」 
    【学会シンポジウム】テーマ: 「産業領域における交流分析の活用」

 詳細は、http://www.iryo.co.jp/ta-net/gakkai/30.html
     http://www.doc-japan.com/30thTA/index.htm

  

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【3】セミナー情報1:今後のTAネットワーク主催セミナーの予定


  ●申込受付中

   【名古屋地方会】「交流分析の基礎理論と体験学習」
     平成17年6月4日(土)、5日(日)     
     講師:芦原 睦、大平 泰子、浅野 薫、梅本 和比己
     場所:栄ガスビル会議室(名古屋市中区)
     詳細: http://www.iryo.co.jp/ta-net/SEMI/N76.htm

   【東京地方会】「心の交差点 〜エゴグラム・OKグラムによる自己分析法」
     平成17年6月5日(日)     
     講師:杉田 峰康
     場所:後楽園会館(東京都文京区)
     詳細 : http://www.iryo.co.jp/ta-net/SEMI/N77.htm


  ●開催決定

   【広島地方会】テーマ未定
     平成17年9月24日(土)、25日(日)
     講師:杉田 峰康

   【東京地方会】テーマ未定
     平成17年10月1日(土)、2日(日)
     講師:杉田 峰康


 TAネットワークでは、今後9月〜12月の間に、毎月1回、上記広島・東京を含
 む全国主要都市4ヶ所にて、「交流分析の基礎」に関するセミナーを開催して
 いく予定です。

 基礎を学びたい方、復習したい方などは、この機会にどうぞご参加下さい。

   (申込み時期など詳細は、決まり次第ご案内いたします)
    お問合せ:株式会社チーム医療 seminar@iryo.co.jp



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【4】セミナー情報2:東京セルフ研究会のセミナー


 第32回 杉田峰康先生による2日間の交流分析研修会
 
      「心身科学で自分の心の内を見つけよう」
   〜 「自分がわかると他人もわかる」ための技法 〜



 人間の成熟を求めて、
 おなじみの杉田先生からやさしく心理学を学びませんか?

 
  講師:杉田峰康 先生

  日時:2005年6月25日(土) 9:30受付開始〜17:00
          26日(日) 9:30分〜16:30

  場所:北とぴあ 25日:802号室、26日:701号室(東京都北区)

  参加費:[会員]19,000 [一般]27,000円

  定員:50名

  
  詳細・お申込:東京セルフ研究会事務局
         電話 03-5351-1078



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【4】コラム:「ほめ上手・ほめられ上手(2)」
 
 
 前号で「ほめ上手」について考えていることを書いたので、今回は、「ほめら
 れ上手」について書こうと思います。
 


 かつて私は「ほめられ下手」でした。かなり「ほめられ上手」になれるように
 意識はしてきましたが、今でも「ほめられ上手の“達人”」の域には達せてい
 ないように思います。長年身につけたクセの修正は難しいと感じます。

 そもそも日本文化自体が「ほめられ上手」養成には向いていないのかもしれま
 せん。最近の子育てについてはよく分かりませんが、私のような高度経済成長
 期・東京オリンピックあたり(あぁ、年がバレる)に生まれた世代は、子ども
 の頃「しつけ」という名のもとに、プラスのストロークだけでなく、条件付マ
 イナスストロークもたくさん受けてきた世代ではないかと思います。



 たとえば・・・

 よい子にしていても当たり前、兄弟げんかをしたり悪さをしたときに怒られる
 (=ストロークがもらえる)

 「受験戦争」過熱の時代、勉強をがんばっても当たり前、それでもまだむしろ
 足りないところを指摘される。
 
 

 そうでない家庭や学校もあったのかもしれません。
 私自身は、自分の子ども時代を振り返ってみて、周囲の大人たちのかかわりは、
 「加点主義」の視点よりも、がんばっても努力しても「まだまだ」と足りない
 ところを指摘される「減点主義的」な傾向があり、そのようなかかわりの中で、
 私自身も後者のものの見方を知らない間に身につけてきたような気がします。

 それは、いい意味では、「謙虚」「おごらない」「高い理想に向かう」といっ
 たような性格傾向を持つことに影響を与えていくことになったと認識していま
 す。
 
 でも、私の場合、一方で、「どんなにやっても自分に自信が持てない」「自分
 のいいところより、マイナスの点の方に目を向けやすい」、そんな自分に対し
 てさらに過敏に気になっていた思春期には、「自分を好きになれない」という
 ところまでいってしまいました。



 自分に自信が持てないことに対してもがき苦しむ状況は、社会人になってもか
 なり長い間続きました。

 そんなある時、たぶん30代前半だっでしょうか。
 続けざまに、別々の人から同じようなフィードバックを2度受けたことがあり
 ました。

 相手がほめてくれている時に、私は最後まで話を聴かずに「いえいえ、そんな」
 と謙遜の態度を示したのです。
 こういう態度は、自分が思ってもいない時に相手がプラスのストロークをくれ
 た時のいつものやりなれた態度でした。  
 心底、自分はそんなことを言われるほどのものではないと思っていました。
 ですから、相手から見たら、かなり真剣に否定の態度をとっていたのだと想像
 します。


 でも、その時、相手の人が強い口調で言ったのです。

  「私は、あなたのことを『いい』って言ってるんだから、
   ちゃんと話を聴きなさいよ!
   それってあなた、私の人を見る目や、気持ちも否定しているのよ!」
 
 ・・・と。


 
 1度目のシーンの時は、単に驚いただけでした。
 ほめてくれる人が今までのパターンと違う反応だったので、「私の反応は変な
 のかな?相手の機嫌を損ねたのかな?」とうすぼんやり思いました。

 2度目に同じような状況を体験した時、私は、ハッ!としました。
 相手からのせっかくのプラスのストロークを、私は受け取ろうとしていなかっ
 たのだと。
 それは暗に、そのようなストロークをくれた相手に対して、「あなたの見方は
 間違っている、あなたの気持ちはいらない」と言っていたようなものだったの
 だと。

 

 それからは、意識して、まずは相手のほめ言葉はさえぎらないで最後まで聞く
 こと、そして、相手の言い分をいったん受け止めて、「照れちゃいますね。」
 「ありがとうございます。」「うれしいです。」「光栄です。」などといった
 言葉で、相手への感謝の気持ちを伝えるようにしました。
 たとえ、内心「そんなことないですよー。」と思っていても。
 
 ほめられたことがどうしても心苦しい時は、自分を否定する言葉(=他者の見
 る目を否定する言葉)は、相手に感謝を示してから後、柔らかな態度で静かに、
 時に冗談めかして軽く伝えるようにという工夫をしました。 

 自分にも余裕が出てくると、相手のほめ言葉を受け止めて感謝の気持ちを伝え
 た時、言ってくれた相手がうれしそうな顔をすることに気がつきました。

 これって、「ほめ言葉(もちろん気持ちも込められています)のプレゼント交
 換」なんだなぁ・・・。それってうれしいよなぁ・・・。そう思いませんか?
 


 今回は、恥ずかしながら、そんなことに遅まきながら気づかせていただいた
 「ほめられ上手」にまつわる体験談でした。

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 発行元:インターネット交流分析研究会
 発行責任:森山貴代
 moriyama@iryo.co.jp
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