Transactional Analysis News 207

index No.21

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Transactional Analysis News 
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○○■○■○■○ ●交流分析メールマガジン 第207号     2013/02/28 
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○○■○■○■○ http://www.iryo.co.jp/ta-net       1,977部に発行 
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 みなさま、こんにちは。  
 今号は、交流分析にも応用されている「ゲシュタルト療法」の基礎を本格的
 に学べる講座をご案内します。

 再決断療法に関心のある方、様々な先生のワークを受けてみたい方にとって
 は、またとないチャンスとなっています。
                             (森山貴代) 


■CONTENTS■────────────────────────── 


【1】セミナー情報: 
    
  (1)「再決断療法」の源流!
     ゲシュタルト療法 -プレトレーニングコース 
     <全10日間コース・東京開催>
 
     3月18日までのお申込で、ゲシュタルト療法をテーマとしたDVDを
     お一つプレゼント!

【2】コラム:「気持ちをキャッチする」  
  



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 セミナー情報(1))ゲシュタルト療法 プレトレーニングコース 
           <全10日間コース・東京開催> 
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 ゲシュタルト療法は、未完結な問題や悩みに対して、再体験を通しての「今
 ここ」での「気づき」を得る心理療法です。

 交流分析における再決断療法の源流であり、また、NLPの源流の一つでも
 あるとともに、コーチングなどにも影響を与えています。

 心と身体は一体であるという視点から、言葉だけではなく、非言語的な表現
 も重視するのが特徴です。

 今回のコースは、基礎から理論を含めて初心者からでも学ぶことが出来る全
 5回・10日間(60時間)で行われる継続した集中体験コースです。

 ゲシュタルト療法では、”こうしなければならない”という枠組みを持ちま
 せん。

 今回のコースでは、4名のファシリテーターによるそれぞれ個性豊かなゲシュ
 タルトを体験できることが最大の魅力です。

 なお、このコースを終了することで、ゲシュタルトネットワークジャパン(GNJ)
 開催の「トレーニングコース」に進むために必要なワークショップ60時間以
 上を取得できます。

   

   講 師:岡田法悦
       (ゲシュタルト・インスティテュート株式会社代表取締役)
       (日本ゲシュタルト療法学会副理事長)
       
       渡辺トヨ子 
       (日本ゲシュタルト療法学会 理事)
       (ゲシュタルトネットワークジャパン ファシリテーター)

       百武正嗣
       (日本ゲシュタルト療法学会 理事長)
       (ゲシュタルトネットワークジャパン 理事長)

       江夏 亮(心の健康相談室代表、臨床心理士)
 
   日 時:全5回・10日間 各回 9:30〜16:30
       【第1回】2013年4月6日(土)〜7日(日)岡田法悦
       【第2回】2013年5月25日(土)〜26日(日)渡辺トヨ子
       【第3回】2013年7月6日(土)〜7日(日)百武正嗣
       【第4回】2013年9月21日(土)〜22日(日)江夏亮
       【第5回】2013年11月23日(土)〜24日(日)百武正嗣
 
   会 場:【第1回】〜【第3回】
         ゆうぽうとカルチャープラザ 5Fはまゆう
         (東京都品川区)
       【第4回】〜【第5回】 
         日本工業大学神田キャンパス 3F多目的ホール 

   参加費:1名 210,000円(資料代・消費税込)【予約前納制】 

   特 典:3月18日までのお申込で、ゲシュタルト療法をテーマとした
       DVDをお一つプレゼント!(詳細は下記ページにて)
                          
   詳 細:  http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S2010-A1.html      


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  内容: 
   ワークとフィードバック、質疑応答の繰り返しによる学び

   ワーク:悩み、夢、家族トラブルなどのテーマを扱う

   フィードバック:ワークに取り組んだ人へ感じたことを伝え、共有

   質疑応答:ファシリテーターの視点としてワーク中で活用したアプロー
        チ法・技法などの解説

   ※プログラムの内容は一部変更される場合があります。

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療  
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us  




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 コラム:「気持ちをキャッチする」 

   ★交流分析やコミュニケーションについて、ともに学びあいませんか?★ 
      ご意見・ご感想は… 森山貴代 moriyama@iryo.co.jp 
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 よく「会話はキャッチボール」といいますが、その「キャッチ(捕える)」、
 「受け止める」ことがいかに大切かと、このごろあらためて思います。

 会話における話の内容だけでなく、それを語る話し手の気持ちや意図にも関
 心を向け、それを受け止めることが大切だなと思うのです。

 
 「キャッチボールでない会話」を、私は球技に例えていくつかのパターンで
 イメージしています。

 1.テニスや卓球のラリーのように受け止める瞬間がないまま会話が続く
   (受け止める表現がないので、本当に理解し合っているかどうかわか
    らなかったり、喧嘩のような時は言葉の応酬になっている)

 2.話し手はキャッチボールのつもりで投げたのに、聞き手はバットで打
   ち返す
   (バッサリ会話が終わってしまう、会話することについて拒絶とも思
    われる反応を返される)

 3.聞き手は、ボールを投げた相手とは全く違う方向へバットで打ち返し、
   会話が続かない
   (交叉交流のようなもの、あるいは、ズレている)
   

 話し手が相手と話したいと思って何か言葉をかけた時、聞き手(聴いていな
 いのであえて「聞き手」と表現します)が1〜3のような反応だったら、み
 なさんはどんな気持ちになりますか?


 1.の場合、ツーカーで分かり合う友人同士などの間で、テンポよく楽しく
 進む会話でしたら、そういう状況は許容範囲でありましょう。

 ですが、「うんうん、そうだね」「わかるわかる!」と言いながら、本当に
 わかりあえているのかどうかは怪しい時もあると思います。

 あるいは、互いに話したいことだけ話し、後から「相手は何が言いたかった
 のかな?」ということも起こり得ます。

 
 2、3のように返されたら、がっかりしたり、腹が立ったり、その人とはあ
 まり会話をしたくなくなるかもしれません。

 3の場合、話し手は「ただ聴いてほしい」「つらい気持ちや頑張っているこ
 とをわかってほしい」ことが意図のつもりでいても、聞き手がそのような話
 を聞いた際に、良かれと思って、なんとかしてあげたいと思って、励ましや
 情報提供、アドバイスなどをついしてしまう場面は、割とよくあることだと
 思います。

 しかし、「聴いてほしい」「わかってほしい」人には、まず聞き手が「聴き
 ましたよ、受け止めましたよ」という、キャッチボールで言うところのグロー
 ブで受け止めること、それを話し手に伝えるボールを投げ返すことが大切だ
 と思うのです。

 聞き手としては、自分は話し手の話を受け止めたからこそ、それに基づいた
 励ましや情報提供、アドバイスをしているつもりでしょうが、「受け止めた」
 という反応を話し手に示さなければ、話し手にはそれが伝わっていないこと
 もあると思います。
 
 そうした場合、話し手からしてみれば、聴いてくれたのかわかってくれたの
 かが確信できない状態であり、その状態の時には、励ましやアドバイスなど
 は心に届いていないこともあるのではないでしょうか?


 また、話し手の気持ちや、そういう話をする意図にではなく、話の内容や言
 い方に反応してしまうこともありがちです。

 そうなると、「ズレ」がおこります。

 会話のたびにその確率が高いとなると、話し手はその聞き手とはあまり話を
 したくなくなったり、理解されないという苛立ちや不信感を覚えることでしょ
 う。


 こちらがうまく受け止められない原因が、話し手の「話し方」がうまくない
 時もありますね。

 私は自分も弟も思春期だった時の会話を思い出します。

  弟「あーー、おもろない!([面白くない]、イライラした感じで)」

  私「あんたが自分でそう思うから、そうなんや(理屈で冷たく返す)」

  弟「うるさいわ!」

  私「うるさいのはあんたやろっ!」


 ・・・あの時、弟の言葉や言い方に反応して私も苛立った対応をしましたが、
 あの頃の私にこのコラムに書いたような考えがあり、穏やかに対処できたと
 したら、こう言ったかもしれません。

  私「どうしたん? 何がおもろないの?」

 あるいは

  私「何かイライラしてるみたいやねー」

 ・・・弟はなんと答えただろうか・・・?

 「別に」で終わったかもしれませんが、先の例よりは私への反発は少なく、
 こちらがイライラを受け止めたこと、イライラが何かを理解しようとしてい
 ることは伝わっただろうと思います。


 交流分析の第一人者である杉田峰康先生は、「傾聴は最大のストローク」と
 おっしゃいます。

 様々な傾聴のスキルを知らなくても、「相手の気持ちや言わんとする意図を
 受け止める、そしてそれを相手に表現する」ことを実践していると、それだ
 けでも傾聴していることになるのではないか、と、私は思います。

 会話でのキャッチボール・・・、その場面での「受け止める」ということに
 ついてのちょっとした気遣い・労力による効果は、聞き手が思っているより
 も大きいように感じています。



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 発行責任:森山貴代  moriyama@iryo.co.jp 
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