Transactional Analysis News 206

index No.21

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Transactional Analysis News 
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○○■○■○■○ ●交流分析メールマガジン 第206号     2013/01/27 
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○○■○■○■○ http://www.iryo.co.jp/ta-net       1,985部に発行 
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 みなさま、こんにちは。  
 
 明治生まれの祖父が存命中、年の始まりからしばらく続く慌ただしさを、
 「一月は“いぬ”、二月は“逃げる”、三月は“去る”」と表現していました。

 「いぬ」は「行ってしまう」という意味の去ぬ・往ぬのどちらかなのですが、
 口頭で聞いていたので漢字がどちらかはわかりません。
 
 お正月を迎えた後、一月があっという間に過ぎていく様に感じるこの時期に
 なると、亡き祖父の口癖を懐かしく思い出します。
                             (森山貴代) 


■CONTENTS■────────────────────────── 


【1】セミナー情報: 
    
  (1)【新潟開催】
     「アサーション<自己表現>トレーニング(基礎−理論編)」

  (2)【新潟開催】
     「アサーション<自己表現>トレーニング(演習中心の1日コース)」

【2】コラム:「ラケット・システム」  
  



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 セミナー情報(1)「アサーション<自己表現>トレーニング
           (基礎−理論編)」 
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 新潟県でアサーションの第一人者である平木典子先生から直接ご指導を受け
 られるチャンスです。

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 アサーションは自分も相手も大切にする自己表現であり、私たちの人間関係
 の基本となるコミュニケーションの考え方と方法です。

 今、私たちの家庭や職場では、コミュニケーションが少なくなった、下手に
 なったなどと言われています。

 そこには、自分の気持ちや考え方を伝えることができず、自分を疎かにして
 しまう話し方や、逆に自分の思いは伝えているものの相手を尊重してないコ
 ミュニケーションがあることが分かります。

 今回の研修では、アサーションとは何かについて、講義と演習でその理論的
 基礎を理解していただきます。

 その結果、アサーションとは単なるコミュニケーションの方法ではなく、対
 人関係の基本的姿勢の実践であることが理解していただけると思います。

 日頃のコミュニケーションをふり返り、よりよい人間関係と生き方を探る手
 がかりになることを期待しています。(平木典子)
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   講 師:平木典子
       (統合的心理療法研究所 所長)
       (日本家族心理学会常任理事、日本カウンセリング学会理事)

   日 時:平成25年2月9日(土)10:00〜18:00
             10日(日) 9:30〜16:00

   会 場:燕三条地場産センター
        リサーチコア6F 研修室4(新潟県三条市)

   参加費:・ホームページにて申込 1名49,350円(資料代・消費税込) 
       ・一般(電話・FAX・郵送)1名51,450円(資料代・消費税込) 
       ・「心のスペシャリストの秘訣」スペシャリスト(有料)会員 
        /メンタルヘルス協会会員 44,415円(資料代・消費税込)     
        【いずれも予約前納制】 
   
   参考図書『アサーション・トレーニング』平木典子著(日本・精神技術
   研究所刊)を事前にお読みいただくと、理解が深まるとの先生のお勧め
   です。
 
               
   詳 細:  http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S1992-A1.html      


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  内容: 
   1.アサーション理論(演習を含む)
   2.人権と自己信頼(演習を含む)
   3.ものの見方とアサーション(演習を含む)
   4.言語上のアサーション(演習を含む)
   5.非言語上のアサーション

     ※プログラムの内容は一部変更される場合があります。

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療  
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us  




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 セミナー情報(2)「アサーション<自己表現>トレーニング
           (演習中心の1日コース)」 
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 アサーション<自己表現>トレーニング(基礎−理論編)を受講した方
 (チーム医療、日本精神技術研究所のどちらの受講でも可)及び、アサー
 ションについての何らかの研修を受講していて、基礎的な知識をお持ちの
 方に限定されたコースです。

 日常場面での実践を促進するための演習を中心に行います。
 
 基礎−理論編を学んだ後として、さまざまな対人関係の中で出会う困難な
 場面の解決について演習形式で学びます。

 自分の日常場面の自己表現について、具体的に考え、話し合い、ロールプ
 レイなどを通して、自分らしい自己表現を探ります。  
 
  

   講 師:平木典子
       (統合的心理療法研究所 所長)
       (日本家族心理学会常任理事、日本カウンセリング学会理事)

   日 時:平成25年2月11日(月・祝)10:00〜16:30
 
   会 場:燕三条地場産センター
        リサーチコア6F 研修室4(新潟県三条市)
   
    ★受講資格:
      アサーション<自己表現>トレーニング(基礎−理論編)を受
      講した方(チーム医療、日本精神技術研究所のどちらの受講で
      も可)及び、アサーションについての何らかの研修を受講して
      いて、基礎的な知識をお持ちの方に限定します。

   参加費:・ホームページにて申込 1名31,500円(資料代・消費税込) 
       ・一般(電話・FAX・郵送)1名33,600円(資料代・消費税込) 
       ・「心のスペシャリストの秘訣」スペシャリスト(有料)会員 
        /メンタルヘルス協会会員 28,350円(資料代・消費税込)     
        【いずれも予約前納制】 

               
   詳 細:  http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S1995-A1.html      


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  内容: 
   1.自分の思いを明確にする演習
   2.アサーションと自分の感情表現
   3.葛藤がある場面のアサーション  など
  
     ※プログラムの内容は一部変更される場合があります。

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療  
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us  




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 コラム:「考える火星人」 

   ★交流分析やコミュニケーションについて、ともに学びあいませんか?★ 
      ご意見・ご感想は… 森山貴代 moriyama@iryo.co.jp 
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 書籍「交流分析のカウンセリング 対人関係の心理学」は、残念ながら絶版
 になっているのですが、交流分析の理論を用いたカウンセリングのプロセス
 一連を学ぶのにとても参考になる書籍です。
 
 その本の中に、クライエントの話す内容とともに表現のしかたにも注意を払
 うためのコツ、コミュニケーションの内容のみならずその「過程」も常に洞
 察していることの重要性を説明するために、「考える火星人」という立ち位
 置にたとえた解説があります。

 「“考える火星人”?? なんだそれ?」と、私は興味を持ちました。

 交流分析の創始者であるエリック・バーンがこの「考える火星人」的技術の
 向上を力説しているのでなおさらです。


 「考える火星人」とは、「先入観抜きの観察にともなう人間の行動とコミュ
 ニケーションの解釈」の例えで、私達には生まれつき備わっており子どもの
 頃に発揮していたものだと、著者のイアン・スチュアートは述べています。

 火星人が初めて地球に住む人間を理解しようと試みた時に、人間を純粋に観
 察してそれに伴う結果を考え、コミュニケーションの意味を推論していくと
 想定されるように、コミュニケーションを先入観無しで観察することを言い
 ます。
 
 そのためには、クライエントが使う言葉だけでなく、非言語的表現にも注意
 を払い、言葉の微妙な言い回しの違いとともにキャッチし、解釈していくこ
 とが大切なようです。


 人はコミュニケーションをする場合、大抵同時にひとつ以上のメッセージを
 表現していて、それを本書では「社会的レベル」「心理的レベル」とに分け、
 「考える火星人」の材料としています。

 日本ではお馴染みの「本音とタテマエ」ともいえると思います。

 社会的レベルと心理的レベルの表現が一致しておれば問題はないのですが、
 2つのレベルで伝えていることのメッセージが異なっている場合は、「不一
 致」なわけです。
 
 例えば、ダブルバインドな表現なんかはその最たるものの一つでしょう。

 
 本書では、不一致な場合、心理的レベルのメッセージを「隠されたメッセー
 ジ」と称し、そちらのほうが「本当のメッセージ」であるとも述べています。

 またそれは、非言語(ボディーランゲージ)によって伝達されるとも書かれ
 ています。
 
 私たちが日常で他者と話している時に感じる違和感の何割かも、この2つの
 レベルの不一致を私たちが意識的・無意識的にキャッチしているからとも言
 えるな、と思いました。  


 こういうコミュニケーションが、交流分析のやり取り分析では「裏面的交流
 (隠されたやりとり)」として説明できるものなのでしょうね。

  *やり取りの分析
   http://www.iryo.co.jp/ta-net/yogosyu/y2-02PATTERN.htm

 上述の「やり取りの分析:TA用語集(TAネットワーク ホームページ)」に
 は、筆者である杉田峰康先生が、裏面的交流について次のように解説されて
 います。

   裏面的交流には、コミュニケーションの第3の原則が伴います。
   すなわち「裏面的交流による行動の結果は、社交レベルではなく、
   心理レベルで決定される」のです。

 ここでいうところの社交レベルと心理レベルを、「考える火星人」になって
 観察、解釈していくことが大切なのだな、と理解が深まりました。

  


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 発行責任:森山貴代  moriyama@iryo.co.jp 
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