Transactional Analysis News 180

index No.18

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Transactional Analysis News
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○○■○■○■○ ●交流分析メールマガジン 第180号     2010/11/27
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○○■○■○■○ http://www.iryo.co.jp/ta-net       2,180部に発行
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 みなさま、こんにちは。
 毎年この時期になると「1年の経つのが早いなぁ」と感じます。

 あっという間に時間が過ぎて、何もたいしたことができない内に1年が過ぎ
 ようとしているように思えます。

 しかし、日記や手帳などを読み返し、丁寧にこの1年間をふりかえってみる
 と、結構色々やってきたなぁと実感できます。

 今号は来年の新しい講座などのご案内です。
 新しい年の学びの計画作りにお役立てください。       (森山貴代)


■CONTENTS■──────────────────────────


【1】セミナー情報:
   
  (1)「どうしても人を許せないとき
             〜 トランス・パーソナル心理学への誘い 〜」

  (2)メンタルヘルス・カウンセラー養成講座 
          【2011年1月開講/12日間・計72時間の講座です】

 
【2】おしらせ

    (1)年の初めの「杉田塾」へのお誘い


【3】コラム:「書籍ナナメ読み:凹(へこ)まない生き方」




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 セミナー情報(1)「どうしても人を許せないとき
                      〜 トランス・パーソナル心理学への誘い 〜」
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 ■ 混乱から調和のとれた心へ 〜セミナーへのお誘い〜

 教師やカウンセラーといえども、思わぬ批判や激しい怒りを自分に向けられ
 ると、ついには「売り言葉に買い言葉」で反応しがちです。

 しばらくして自ら放った言葉を思い出し、反省と後悔の念にかられます。

 これが親子、夫婦など親しい間柄で起こるとき、相手を許しがたく途方にく
 れることも少なくありません。

 このセミナーでは、こうした混乱を再び調和のとれた心へと回復させる方法
 を探ります。

 今回は、自分を超えた存在と接触し、その世界の中で心を休ませる西洋的方
 法、また小さなPACを統合する大きな「セルフ」による東洋的方法の2つ
 を統合的に学んでまいりましょう。

                           講師:杉田 峰康
 



   講 師:杉田 峰康
       (福岡県立大学名誉教授・同大学大学院講師
        日本交流分析学会理事長) 
    
   日 時:平成23年2月27日(日)10:00〜16:30

   会 場:日本工業大学神田キャンパス 3F多目的ホール(東京都)
   
   参加費:ホームページにて申込受付 1名21,000円(資料代・消費税込)
       一般(電話・FAX・郵送申込)1名23,100円(資料代・消費税込)
       【いずれも予約前納制】
                
   詳 細: http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S1883-A1.html    


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  内容:
   1.今日の緊急な課題:人生の調和の崩壊
   2.憎しみの心理を学ぶ
   3.憎しみを越えるために
   4.許し方を学ぶ:心を整理し、恨みを捨てる(再決断療法) 
   5.それでも許せないとき
     ・「無条件の愛と許し」を学ぶ(スタウファー、国谷、平松)
     ・PACを統合する「セルフ」による生き方を学ぶ

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 




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 セミナー情報(2)メンタルヘルス・カウンセラー養成講座 
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 【2011年1月開講/12日間・計72時間(6月まで毎月2日)の連続講座です】

 働く人のメンタル不調は、年々増加しています。
 そして、うつ病などの精神疾患が原因の自殺も多く、自殺者は年間3万人を
 超える状況がこの10数年続いています。

 つまり、働く人々のメンタルヘルス対策は、わが国の緊急課題の一つです。
 働く人のメンタル不調を早期に発見し、適切な相談と支援が受けられるよう
 な体制を作ることが求められているのです。

 しかし、わが国のメンタルヘルスの専門家はあまりにも少なく、厚生労働省
 が求めているいわゆる「ラインケア」の効果もまだまだ十分ではありません。
 同じような課題を抱えていたイギリスは、うつ病のカウンセリングができる
 カウンセラーを短期間に養成して、うつ病に悩む人々のケアに一定の成果を
 あげています。


 ■本講座は、次の3点を目標として開設します■
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  ・メンタルヘルス・カウンセラーの養成
  ・メンタルヘルス・コンサルタントのためのスキルアップ
  ・管理職の方の「ラインケア」の活用  


 ■本講座の資格について■ 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 メンタルヘルス・カウンセラーは、株式会社チーム医療が認定する民間資格
 です。
 これまで弊社において長年メンタルヘルス関連の講座講師を務めてきた講師
 陣によるプログラム終了後、「筆記試験」と「カウンセリング実技試験」を
 受けて頂き、両方とも合格された方が有資格者となります。
 資格認定証を発行します。
 
 
 ■講座全体の詳細■  http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-S1888-A1.html
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  

  【1月:1日目・2日目】

   講 師:山本晴義(横浜労災病院 メンタルヘルスセンター長)
       江花昭一(横浜労災病院 心療内科部長)
       芦原 睦(中部労災病院 心療内科部長
            メンタルヘルスセンター長)
       川原律子(日本大学板橋病院 心療内科 医療心理士)
 
   日 時:平成23年1月29日(土)9:30〜16:30
             30日(日)9:30〜16:30

   会 場:KFCホール 10階 107号室(東京都墨田区)
         (会場は毎回都内ですが、場所が変わります)
   
   参加費:【いずれも予約前納制】
       ホームページにて申込受付 
              1名 294,000円(資料代・消費税込)
       一般(電話・FAX・郵送申込)
              1名 294,000円(資料代・消費税込)
       
                

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  内容:
   1.メンタルヘルスの現状と課題 :山本晴義
   2.メンタルヘルスと心身症・うつ病 :江花昭一
   3.医療機関と産業現場との連携 :芦原睦
   4.メンタル不調と心理テスト :川原律子

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 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 




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 お知らせ(1)年の初めの「杉田塾」へのお誘い
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 2011年1月から、ネット動画で学ぶ交流分析通信講座「杉田塾」を始めませ
 んか?

 2010年から始まった、「杉田塾」は、年間通していつからでもご入会可能で
 すが、新しい年の初めをスタートとするのはいかがでしょうか?
 
 配信内容は、2010年と同じです。
 2011年の1年間をかけて、毎月30〜40分、計12本の動画で
 「心理療法としてのTA」を学習します。 

 

   講 師:杉田峰康(福岡県立大学名誉教授・同大学大学院講師)
           (日本交流分析学会理事長)
            
   期 間:平成23年12月まで
       (例:1月に入会しても6月に入会しても動画配信は12月まで)

   資 格:・TAを学習された(学習されている)医療、看護、カウンセリ
        ング、保育、教育に従事されている方
       ・研修講師として活動されている方
   
   年会費:1名 27,300円(本体価格26,000円+税)
       (1年間のネット映像閲覧費用、
       ネット映像を収録したDVD費用含む)

       ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑

     現在キャンペーン中! 12月20日(月)までにお申し込みの場合は、
     10%offの年会費 【24,570円】でご入会いただけます。

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  内容:(2011年配信)

   1月配信 精神分析と交流分析 〜自我状態と転移〜  
   2月配信 再決断療法  
   3月配信 自我心理学から自己心理学へ  
   4月配信 ゲシュタルト療法  
   5月配信 自己心理学と二次構造分析  
   6月配信 スターンと自己感  
   7月配信 自己感と二次構造分析/投影と分裂  
   8月配信 復習:ベアトリスの症例〜アタッチメント  
   9月配信 Cの発達を理解する  
   10月配信 禁止令とは
   11月配信 共感的交流の練習
   12月配信 ゲームにおける共感的交流の回復

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   詳 細: http://www.iryo.co.jp/cp/MMT-STJ01-A1.html 

 ▼ お問合せ:株式会社チーム医療 
    http://www.iryo.co.jp/index.php?main_page=contact_us 





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   コラム:「書籍ナナメ読み:凹(へこ)まない生き方」

   ★交流分析やコミュニケーションについて、ともに学びあいませんか?★
      ご意見・ご感想は… 森山貴代 moriyama@iryo.co.jp
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 今回は、最近読んだ本のご紹介です。

  「凹(へこ)まない生き方」
   著:倉成 央、発行:サンマーク出版

 
 倉成氏は本書で、凹(へこ)まない生き方のポイントとして、次の3つを挙げ
 ています。

  ・ありのままの自分を受け入れる
  ・人に要望は言っても期待はしない
  ・「今、ここ」にいる(事実志向)

 特に私が印象に残ったのは、「ありのままの自分を受け入れる」ということと
 「『今、ここ』にいる」ということについてです。



 「ありのままの自分を受け入れる」と言われても、一体どうしたらいいのか?


 この本では、そのためにはまず凹みやすい見方(考え方)のクセ知ることから
 始まります。

 それを修正するためのステップとして、「凹ませる要因に対する自分の感じ方」
 と「自己イメージ」そのものを変えて、嫌な気分そのものがあまり湧き上がら
 ない自分を作っていく方法がまとめられてあります。

 凹みやすい見方(考え方)のクセは、認知療法でいうところの「認知の歪み」
 が中心です。



 「わたしたちが落ち込むのは、落ち込みやすいように考えるからです」(p.47)
 と、倉成氏は述べています。

 凹みやすい見方(考え方)のクセとして次の11項目が紹介されていました。

  (1)物事を両極端に判断する 
  (2)ちょっとのことでも大げさに考える
  (3)思い込みで物事を判断する  
  (4)うまくいってもうまくいかない部分に目を向ける 
  (5)相手に要求しすぎる  
  (6)自分の短所と他人の長所を大きく見てしまう(自分を低く見積もる)
  (7)「〜しなければならない」という義務感にとらわれる 
  (8)悪い予測を勝手に立て、取り越し苦労をする 
  (9)レッテルを貼って物事を眺める 
  (10)物事を悪い方に解釈する
  (11)他人と競争する 



 それを読んでいると、特徴が見えてきました。

  ・A(客観的、合理的な考え)が発揮されていない

  ・CPの行き過ぎた否定面に似た特徴(偏見、思い込み、べき、など)が
   自分や他人に向けられる

  ・ACの行き過ぎた否定面に似た特徴(I am not OK)

  ・ディスカウント:できごとや問題に対するディスカウント
              あるいは、自分自身の能力に対するディスカウント


 
 逆に言うと、倉成氏が提案する「ありのままの自分を受け入れる」というこ
 とは、要するに、

  ・自分や相手(特に自分について)をディスカウント(値引き)しない
   =自分自身の能力や相手の能力、問題についての値引き、などをしない
 
  ・NPの心を自分に向ける

 ということともいえるのではないか、と思いました。

 

 これとは別に、もう一つ私に響いたのは、「今、ここ」の大切さです。

   心が今ではなく「過去」にいると、悲しみが強くなります。
   心が今ではなく「未来」にいると、不安が強くなります。(p.142)

 自分の中に悲しみや不安といった感情が浮かんできた時、それは、「今」を
 生きていないサインとも考えられます。

 心を「今」に戻すために、倉成氏は、「現実志向」「事実志向」を目指そう
 と、提案をしています。

  ・過去と未来に向ける意識を各々二十%くらいにして、「今、この瞬間」
   に向ける意識を六十%くらいに持っていき、まだ何も起きていない今の
   現実(事実)に目を向けるようにするのです。(p.143)

  ・「私は今、ここで○○している」と宣言するのです。(p.146)



 私はこの部分を読んで、宣言に「私は」とつけることの大切さも強く感じま
 した。

 「私」が、「今」、何を考え、感じ、どんな風に行動するのか、などの全て
 を「選択」しているとを自覚できる言葉だと思います。

 「私」が選ぶことができる、という実感が大切だということです。

 つまりは、凹みやすい考え方を選ぶのも、別の考え方を選ぶのも、私自身な
 のですから。

 これは、TAのゴールの一つである自律性ともつながる考え方のように思えま
 す。

 日々の生活において、自分や他者、できごとに対してディスカウントをせず、
 様々な感情を生み出す元となる考え方は「私」が選択している、ということ
 を意識していきたいものです。



 今回触れなかった「自己イメージを変える」方法については、ぜひ実際に書
 籍を手に取ってみてください。
 
 (倉成氏は、今回ご案内した「セミナー情報(2)メンタルヘルス・カウン
  セラー養成講座」の講師陣のお一人でもあります)


 
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 発行元:インターネット交流分析研究会
 発行責任:森山貴代  moriyama@iryo.co.jp
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