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■ ■ ■ ●交流分析メールマガジン 第140号 2007/07/27
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■ ■ ■ http://www.iryo.co.jp/ta-net 2,484名に発行
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みなさま、こんにちは。
子供たちは夏休みに入り、ようやく各地で梅雨明けの宣言もなされはじめ、
やっと夏らしい気候になってきました。
それにしても今月は、局地的な大雨や台風に地震と日本列島災害続きでした。
遅ればせながらお見舞い申し上げます。こういうときこそ、プラスのストロー
ク、ですよね。直接届けられなくても、自分の身の回りの人に与えることで
暖かな気持ちが伝播して、まわりまわって被災した方々へも届くかもしれな
い・・・。そんなことを考えたりする今日この頃です。
(森山貴代)
■CONTENTS■──────────────────────────
【1】セミナー情報:
(1)「よりよい人間関係とコミュニケーションスキル」
〜BCBベーシックコース〜 東京・大阪
【2】イベント情報:
(1)日本ロールレタリング学会 第8回学術大会
(2)関連学会情報
【3】お知らせ:
(1)訃報:桂戴作先生ご逝去
(2)書籍「交流分析を学ぶための入門シリーズ」(全5巻)
新装版が発刊されました
【4】コラム:「変わるということ」
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セミナー情報(1)「よりよい人間関係とコミュニケーションスキル」
〜BCBベーシックコース〜 東京・大阪
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よりよい人間関係の構築やコミュニケーションをさまたげる「コミュニケー
ションバリア」を切り開く方法・・・、それがエーブ・ワグナー先生の開発
した BCBプログラムです。
TA+NLPの相乗効果によってコミュニケーション・バリアを壊す BCBプログラ
ムを修得すると、よりよい人間関係を築けるようになるだけでなく、以下の
ような内容に効果を上げることが可能になります。
◎コミュニケーション能力を高める
◎リーダーに求められる「人の行動の理解」を深める
◎マネジメント能力の向上
◎組織を活性化するさまざまなスキルを身につける
◎職場のメンタルヘルスへの応用 など
同講座が今秋、東京と大阪で日本人ファシリテーターによって開催されます。
【大阪】
講 師:大久保透、貞光由紀、梅本和比己
(BCBファシリテーター)
日 時:平成19年9月1日(土)〜2日(日)
会 場:ウェルシティ大阪6Fマーレ(大阪市西区新町)
詳 細: http://www.iryo.co.jp/q330.html
【東京】
講 師:大久保透、貞光由紀、梅本和比己
(BCBファシリテーター)
日 時:平成19年9月15(土)〜16日(日)
会 場:新宿NSビル3F南ブロック 304会議室(東京都新宿区)
詳 細: http://www.iryo.co.jp/q331.html
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内容:
1.瞬時に切り替わる心の状態に気づく方法 〜自我状態の理解〜
2.各人で違う情報処理の仕方へのアプローチ
〜視覚、聴覚と触運動感覚のチャンネル〜
3.典型的なコミュニケーションのパターン 〜相補交流〜
4.非効果的なコミュニケーションのパターンに気づく方法
〜相互依存〜
5.モチベーションのキー 〜ストローク〜
6.スマートに問題を解決する 〜建設的な対応(フィードバック)〜
7.交差交流 〜難しいケースにおいての対応〜
8.まとめと質疑応答
など
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▼ お問合せ:株式会社チーム医療 seminar@iryo.co.jp
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イベント情報(1)日本ロールレタリング学会 第8回学術大会
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日本ロールレタリング学会で、交流分析の第一人者であり書籍「ロール・レ
タリングの理論と実際」の監修者でもある杉田峰康先生が、1時間半の全体
講演をなさいます。
ロールレタリングとは・・・
役割交換書簡法とも呼ばれる。手紙に書くという形での内部対話による
内省の形をとる、気づきを中核とする自己カウンセリングと自己対決の
心理療法。
日 時: 平成19年8月25日(土) 10時10分〜1時間半
(会期:8月25日(土)〜26日(日))
場 所: 九州ルーテル学院大学
問合せ先:日本ロールレタリング学会事務局長 中角久典
e-mail hisa-naka@nifty.com
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イベント情報(2)関連学会情報
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交流分析の関連学会にて、交流分析がテーマのイベントなどが開催されます。
詳細:日本交流分析学会ホームページ 「関連学会情報」コーナー
http://www.js-ta.jp/kanrengakkaijouhou.html
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お知らせ(1)訃報:桂戴作先生ご逝去
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前・日本交流分析学会理事長 桂戴作先生が、去る平成19年6月29日(金)
にご逝去されました。
先生は日本交流分析学会設立発起人のお一人であり、また早くから医療領域
における交流分析の必要性に着目され、後進の育成や学会発展のために力を
注いでこられました。
先日新装発行された「交流分析を学ぶための入門シリーズ」の内容見直しに
もかかわっておられ、出版元の株式会社チーム医療とはつい最近までそのや
りとりをなさっていたとのことです。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
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お知らせ(2):書籍「交流分析を学ぶための入門シリーズ」(全5巻)
新装版が発刊されました
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隠れたロングセラー、交流分析の入門書として多くの方に愛読されてきた
「交流分析を学ぶための入門シリーズ(全5巻)」が新装されました。
(発行元、株式会社チーム医療)
装丁を一新するとともに、内容は、誤字・脱字の修正他、全体的な表記の統
一などを行い読みやすくなりました。
以前の内容との大きな違いはありません。
なお、シリーズ1 『わかりやすい交流分析』 のみ、値上げとなりました。
1,050円(税込)→ 1,260円(税込)
●交流分析を学ぶための入門シリーズ1 「わかりやすい交流分析」
中村和子、杉田峰康 著 /定価 1,260円(本体 1,200円)
●交流分析を学ぶための入門シリーズ2 「交流分析入門」
桂戴作、杉田 峰康、白井幸子 著 /定価 1,575円(本体 1,500円)
●交流分析を学ぶための入門シリーズ3 「交流分析とエゴグラム」
新里里春、水野正憲、桂戴作、杉田峰康 著
/定価 1,890円(本体 1,800円)
●交流分析を学ぶための入門シリーズ4 「ゲーム分析」
杉田峰康、国谷誠朗、桂戴作 著 / 定価 1,575円(本体 1,500円)
●交流分析を学ぶための入門シリーズ5 「脚本分析」
国谷誠朗、杉田峰康 著 /定価 1,260円(本体 1,200円)
詳細: http://www.iryo.co.jp/q342.html
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コラム:「変わるということ」
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先日、働く人をサポートしている女性3名でランチ会をしました。
一人は、社会保険労務士として、会社の制度作りや制度浸透のための動機づ
けの講演などをしている人。
もう一人は、カウンセラーとして、企業内に派遣され、メンタル面からキャ
リアまで幅広く支援している人。
そして、企業研修や生涯学習、カウンセリングなどで、メンタルヘルスや、
コミュニケーション、キャリア支援をしている・・・という面々でした。
話題の中心になったのは、社内の制度や組織の風土、そして個人の「変わる」
ということをどうサポートしていくか・・・ということでした。
自ら変わりたい、成長したいと思って研修に参加する人は当然モチベーショ
ンも高いのですが、会社から言われたから参加したとか、問題の原因は自分
以外のところにあると思っている人にとって、「変化」というものはかなり
難儀なことのようです。
せっかく依頼を受けて社内制度を変える提案をしても、いざふたを開けてみ
ると自らが変わることに抵抗を示す社長。
自分は変わらず、社員だけを変えようとする社長。
職場の風土変革の研修や面接を依頼をされて出向くも、問題の発生源のよう
な人に限って他者批判をして自らの正当性を訴える管理職。
人間関係やコミュニケーションで悩んでカウンセリングに来た動機が「相手
を変えるにはどうしたらいいか」ということだったり、「あの人さえ変わっ
てくれたら事態は好転するのに」と固く信じている相談者。
「変わりたい」でも「変われない」と、葛藤に苦しむ相談者・・・。
そういう人たちを、どう動機づけたら、その人自身も周りもより生きやすく
なっていけるのだろうか・・・?
コンサルティング、カウンセリング、研修など、それぞれの場面でぶつかる
支援者側の壁について語り合い、どういう分野でも似たような悩みはありま
すねと共感しあいました。
私は日頃自分が伝えている一つの考え方を提案しました。
変わる=自分の何かを否定すること、捨てること
と思っている人にとって、変わるということはとても辛いこと。
変わる=今までの自分に何かをプラスして変質すること、豊かになること
と思える人にとっては、変わるということへの抵抗が少ない。
だから、研修やカウンセリングでは、「変わる」ということのイメージそ
のものへの見方を伝えるようにしている。
今までやってきた・やれてきたことは、ほうっておいても自然にやれる。
それは、今までの人生で必要があって身につけてきたものだから、それを
否定することは、自分の今までを否定することになるからやめましょう。
それよりも、やってこなかった・やれてこなかったことに注意を払いましょ
う。そして、それがやれるようになっていきましょう。
今までのやり方でうまくいっていないのなら、別のやり方のオプションを
増やしましょう。
・・・ということです。
交流分析でデュセイの言う「(エネルギーの)恒常仮説」を参考にした考え
方です。
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「一つの自我状態がその強度を増した時には、他の自我状態はその分を
補うために強度を減じなければならない。この精神的エネルギーの移行
は、エネルギーの総和量が恒常性を維持するために起きるのである」
デュセイによれば、私のエゴグラムを変える最上の方法は、自分がもっ
と余計に欲しい部分を高くすることから始めることだ。そうすると、エ
ネルギーは私があまり多くなければよいと思っている部分から自動的に
移行するのだ。
(「TA TODAY 最新交流分析入門」 初版第1刷 p.36)
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人生の諸問題にぶつかって、最もその人らしい行動を起こすのは、(エ
ゴグラムの)一番高い箇所です。人格の主導権を握っている優位な自我
状態を無理に縮めようとしても、実際にはなかなかうまくゆかないもの
です。むしろ低いところを少し伸ばすようなプログラムを作るのがよい
のです。心的エネルギーも体のエネルギーに似て、大体その量は一定で
すから、ある箇所を伸ばすと他の部分へのエネルギーの給付は減ってゆ
くものです。
(交流分析を学ぶための入門シリーズ3「交流分析とエゴグラム」p.105)
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私自身にとっても、自己成長、行動変容を目指して何かアクションを起こす
とき、この考え方がとても役に立っています。
お仲間の一人はこの考え方を聞いて、「まず変わらなければいけなかったの
は自分だと気がついた」と言いました。
研修や面接などで、自分は今まで相手に変わってもらいたいという思いが先
に立つと、そのこと事態が相手の今までの生き方を否定していたのかもしれ
ない。
それはきっと相手にも伝わるだろう。
否定からは何も生まれない。
実は、数日後に研修がある。
講師として前に立つ時に、まず、自分自身の立ち位置を変えようと思う。
・・・そんな風に語りました。
その深い洞察力と行動力に感服しました。
そういえば、TAでは、こうも言いますね。
「過去と他人は変えられない」
まず、自らが変わること・・・そこから、周囲の関係や風土なども変わって
いくものなのかもしれません。
「変わるということ」・・・それは決して自己否定や他者否定をするもので
はなく、自他共に豊かになっていくためのものだと信じて、成長のための自
己変容を試みていきたいものです。
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発行元:インターネット交流分析研究会
発行責任:森山貴代
moriyama@iryo.co.jp
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このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して発
行しています。( http://www.mag2.com/ ) 発行登録番号:0000006928
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