Transactional Analysis News 121

index No.13
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Transactional Analysis News
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  ■ ■ ■  ●交流分析メールマガジン 第121号     2005/12/23
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  ■ ■ ■  http://www.iryo.co.jp/ta-net       2,508名に発行   
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 みなさま、こんにちは。全国的に寒波に見舞われている今年の年末。
 年内の仕事もそろそろ大詰めの時に、大雪などで大変な地域もあるようです。
 里帰りや初詣への影響は最小限にとどまってもらいたいものですね。
 
                              (森山貴代)

■CONTENTS■──────────────────────────


【1】本の紹介:「苦手意識は捨てられる」

【2】セミナー情報1:「脚本分析と再決断」
             〜杉田峰康先生ワークショップ〜

【3】セミナー情報2【再掲】:TAネットワーク東京地方会
             〜困った人びとの交流分析〜

【4】情報:日本のTAが国際交流分析協会発行、国際学会誌に紹介されました
 
【5】コラム:「“心の器”の中身(6)」



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【1】本の紹介:「苦手意識は捨てられる」

 
 TA関連セミナーを長年開催している株式会社チーム医療の社長であり、NLP
 トレーナーである梅本和比己による、 NLP関連の書籍が発行されました。
 
 その中に、TAと NLPを組み合わせたアプローチについての紹介がなされてい
 ます。

 このコミュニケーション・アプローチは、米国エーブ・ワーグナー氏によっ
 て提唱されているものです。
 詳細は、「コミュニケーション・バリアを壊すためのトレーニング・プログ
 ラム(BCB:Breaking The Communication Barrier)」の紹介ページをご
 覧下さい。 http://www.iryo.co.jp/bcb/ 



   「苦手意識は捨てられる」

   著:梅本和比己(サンタフェ NLP/発達心理学協会 認定トレーナー)
          (株式会社チーム医療 代表取締役社長)

   発行所:(株)中経出版 発行日:2006年1月
   定価:1400円(税別)

 


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【2】セミナー情報1:脚本分析と再決断
            〜杉田峰康先生ワークショップ〜

 
 「自分についての気づきをもっと深めたい」「今よりゆとりある精神生活を」
 「自分の性格のある面を変えたい」そんな大勢の方々の声に応えて開かれる
 交流分析の第一人者、杉田峰康先生のワークショップセミナーです。

 仕事上での悩みや人間関係の問題など、今あなたが直面している事柄を題材
 にした脚本分析や再決断の実体験が、お話を聞くだけの講習では得られない
 実践的な技法修得を助けます。
 
 共に語り共に学ぶこの勉強会から本当の自分が見えてきます。



  講 師: 杉田峰康(福岡県立大学名誉教授、同大学院講師)
         (日本交流分析学会理事長)


  日 時: 平成18年3月4日(土)13:30〜17:00
             5日(日) 9:30〜16:00

  場 所: チーム医療研修室(東京都豊島区) 

  参加費: 52,500円(資料代・消費税込)
     
  定 員: 30名限定



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  内容:・脚本分析を中心とした自己発見
     ・再決断と新しい対決の学習 

   ※ 自分を成長させたいテーマについて、参加者の皆様か
     らの事例を取り上げてワークショップを行います。

   [詳細] http://www.iryo.co.jp/shinri/seminar/1513.htm
       (同ワークショップは、平成18年8月にも予定され
        ています) 
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 ▼ お申込み・お問合せ:株式会社チーム医療 seminar@iryo.co.jp
 


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【3】セミナー情報2【再掲】:TAネットワーク東京地方会
               〜困った人びとの交流分析〜


 開催が迫ってきたので、再度ご案内いたします。


 今回の講座では「困った人だなあ」と感じるよくある典型的なパターンをい
 くつかピックアップし、構造分析、ゲーム分析、禁止令、ラケット感情、基
 本的構えなど交流分析で勉強する様々な分析方法や理論を駆使して、「困っ
 た人びと」との上手な付き合い方を、タイプ別に学習していきます。

 今年の10月に開催した同セミナーの好評再開版です。
 前回参加を逃した方にはチャンス再来です。



  講 師: 杉田峰康(福岡県立大学名誉教授、同大学院講師)
         (日本交流分析学会理事長)


  日 時: 平成18年2月25日(土) 13:30〜17:00
             26日(日)  9:30〜16:00

  場 所: 食糧会館(東京都千代田区)

  参加費: 一般 18,000円(資料代・消費税込)
       TAネットワーク会員の方 15,000円(資料代・消費税込)



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  内容:・困った人にはどんなタイプがいるでしょう?
     ・困った人たちと交流分析
     ・困った性格の人とつきあう方法


   [詳細] http://www.iryo.co.jp/shinri/seminar/N84.htm 
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 ▼ お申込み・お問合せ:株式会社チーム医療 seminar@iryo.co.jp



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【4】情報:日本のTAが国際交流分析協会発行、国際学会誌に紹介されました


 日本交流分析学会評議員である原野義一氏の論文が、国際交流分析協会(米国)
 発行の国際学会誌「Transactional Analysis Journal」に採用されました。

 日本で生まれたTAの手法「ロールレタリング」に関する論文で、同誌05年7月
 号に掲載されています。

 ロールレタリングの歴史、方法論、利点、適用、そしてケース例とロールレタ
 リングに関する問題点の考察などが書かれているとのことです。



 (関連ページ http://www.itaa-net.org/tajournal/tajjul05.htm)
         *2007年2月9日現在 ご本人からの修正依頼によりURLを修正




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【5】コラム:「“心の器”の中身(6)」
 
 
  「心が、体験やそれにまつわる気持ちを貯めていく器だとしたら…?
 それぞれの人の“心の器”には、どんなものがどれくらい入っているのかな?」
 
 時々そんなことを考えたりします。



 今回は、「ストレス解消法と心の原風景」についてです。

 ストレス解消には自分のFCが喜ぶことをするのが一つの方法ではないか、と
 私は思っています。

 そのFCつまり自分が幼い頃に、どのような環境に身を置き、何に興味を持っ
 て「わくわく」したのかによって、ストレス解消法も違ってくるのかもしれ
 ないということについて考えました。




 きっかけは、仕事の先輩Nさんと、ストレス解消について語り合ったときに、
 その方法の違いがとても興味深かったからです。

 Nさんも交流分析を学んでいるので、自我状態をあらわす言葉などは通じま
 す。
 お互いに、「ストレス解消って、自分の心が喜ぶことをするのがいいんでしょ
 うね。それってFCが安らいだりワクワクしたりすることでしょうね」
 と意見が一致しました。

 そして、いろいろと互いのストレス解消法を聴きながら、Nさんがふとつぶ
 やいたのは「それにしても…。私のストレス解消法って、お金がかかること
 ばかり…」というセリフでした。
 それを聴いて、私は逆に、あまりお金がかからないことをうまくやっている
 と思いました。



 例えば、どんな違いがあるかというと、 


 ・行きたい場所:

  Nさん…リゾート地(ゴージャスな宿泊施設、洗練された街並み・店など)
      キャンプは人生で一度もやったことがない
  わたし…自然の豊かなところ、キャンプ、アウトドア、大好き
      (宿泊は質素でよい、手付かずの自然など野趣に富んだ方がいい)
      

 ・お酒:

  Nさん…高級ワインの栓を開けたときの部屋中に漂うあの香りがたまらな
      い
  わたし…美味しいと思えれば安くてもよい、お酒は楽しく酔えればそれで
      よく、その時の「人」や「話」の質の方が重要かも


 ・「住環境」に求めることを聴くと、こんな風です:

  Nさん…広々としていないと落ち着かない
      ゴージャスな家具に囲まれていると心地よくうれしい
  わたし…ごちゃごちゃと物にあふれていてもそんなに気にならない
      家具などは質実剛健、機能をきちんと果たしていればいい


 などです。



 お互いに、「へぇ〜! そうなんだ!」とその違いに驚きながら、「なぜ、
 そういうことを自分が求めるのか」という話にテーマは移っていきました。

 そこでわかってきたのは、子ども時代にどういう環境に住んでいたか、どう
 いうことが印象に残っているか、の違いとかなり一致するということでした。



 Nさんは、当時都内でも一、二を争う中心地にて、商売をしている家系で生
 まれ育ったのだそうです。
 近くにあった祖父母の家はとても広々として、家具に凝っていたおじいさん
 のいい趣味のものが置かれており、その家の雰囲気がお気に入りだったそう
 です。
 
 自宅の周辺も華やかな街。いつも洗練された物にあふれた風景。
 自然は身の回りにはほとんどなかったそうです。

 

 私はというと、自分の家は親の転勤で何ヶ所も移動したせいかあまり印象も
 なく、むしろ、夏休みなどに訪れた両親の祖父母の田舎の家や風景が好きで、
 それらが心和む場所でした。

 田舎ですから、ハイカラなお店もなく、遊ぶのも既製品がないならその場に
 あるいろいろなものを創意工夫することがあたりまえでした。
 
 自然にあふれていました。そして、その自然に触れることが大好きでした。
 

 
 Nさんも私も、自分がリラックスできたりワクワクしたりと心が喜ぶことと、
 子どもの頃自分が身を置いていた環境とにかなり関連があるように思えまし
 た。

 これらは、ある意味「心の原風景」なのかもしれないと思いました。

 その頃感じた安らぎ、喜び、ワクワク感などが、今の私を形作っている全て
 ではありませんが、しかし、間違いなくその当時の環境に影響を受けている
 と実感しました。
 
 そしてまた、そこから得た価値観を今も持ち続けているということに気がつ
 いたのです。



 そんなことを二人であれこれ話しながら、互いが自分について気がついたこ
 とは…

  Nさん「私、何かこの頃疲れが取れなくて『休みたい』とばかり思ってた
      けど、そういえば今年はハワイに行ってないわぁ…」
  わたし「だから私は、あの何もない島、田舎を思い出させる島が好きなん
      だ〜」

 …やっぱり、それぞれ「その人らしい」ことでした(笑)



 日頃、メンタルヘルス研修などで、「自分にあったストレス解消方法を」と
 人には伝えてきましたが、「自分にあった」ということがどういうことなの
 か、それを探れるヒントを得られました。



 今年もあとわずか。
 年末年始はお休みの方も多いでしょう。
 年末年始がお仕事の方は、いつが冬休みなのでしょうね?

 いずれにせよ、休暇中は、ぜひぜひ、「ご自分の心が喜ぶこと」をしてあげ
 てくださいね。



 今年一年、「交流分析メールマガジン」をご愛読いただき、ありがとうござ
 いました。
 来年もどうぞよろしくお願いいたします。

 では、よいお年をお迎え下さい。



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 発行元:インターネット交流分析研究会
 発行責任:森山貴代
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